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「最近、ごはんを残しがち…」ドライフードの食感に敏感な愛犬たち

うちの子もそうでした…。
トイプードルの「もこ」は、ドライフードだけで育ててきました。栄養バランスがいいし、歯にも良いからとずっと同じ銘柄を与えてきたのですが、7歳を過ぎたころから急にお皿の前でフリーズ。ひとくち食べて、あとはぺろっと舌を出して終わり。何が気に入らないのか、最初はまったく分からずに戸惑いました。

「体調が悪いのかな?」
「それとも、ただのわがまま?」

毎日そんなふうに悩んで、心配が尽きなかったんです。
食べてくれないって、ほんとうに切ないですよね。ごはんは健康の基本なのに、それを口にしてくれない…こんなにも無力感を感じるものかと思いました。

あなたも同じようなことで悩んでいませんか?

実は「ドライフードの食感」って、犬にとって意外と重要なポイントだったりするんです。
今日は、ドライフード派でも試せる“食感チェンジの工夫”について、私自身の体験を交えてじっくりご紹介していきますね。

目次

ドライフードを残す原因は「飽き」だけじゃない?実はカギは“食感”だった

「毎日同じフードだから飽きたのかな?」
そんなふうに思ったこと、ありますよね。でも実は、犬がドライフードを残す理由は「味」よりも「食感」にあることが多いんです。

犬って、人間ほど“味覚”が発達していないんですよね。
味よりも、匂いと噛み心地(=食感)のほうがごはんの「おいしさ」に直結していると言われています。

うちの「もこ」の場合、ふやかしたドライフードには少し興味を示すのに、カリカリのままだと完全にスルー…。
「え? そこ?」と驚きましたが、ドライフードの硬さや口あたりがイヤだったようです。

では、なぜ今まで平気だったのに突然気にするようになるのでしょうか?
それにはいくつかの背景があります。

年齢や体調による“口の中の変化”

歳を重ねるにつれて、歯や歯ぐきに違和感が出てくることがあります。
実際、もこも8歳になったあたりから歯石がつきやすくなり、歯ぐきが赤くなることも増えました。

そうなると、固いものを噛むのが億劫になってくるんです。
「食べたい気持ちはあるけど、噛みにくいからイヤ…」という葛藤が、あの“お皿の前でフリーズ”という行動につながっていたのだと、後から気づきました。

思い当たる節はありますか?

ドライフードの種類によって「食感」に差がある

一口にドライフードと言っても、メーカーや種類によって食感はさまざま。
粒の大きさ、硬さ、表面のザラザラ感や油分の量などが違うんです。

たとえば…

フードのタイプ特徴向いている犬
カリカリで硬め歯ごたえがあり、歯石予防にも◎若くて歯が丈夫な子
小粒・ソフトタイプ口に入れやすく、噛みやすい小型犬やシニア犬
半生タイプ匂いが強く、食いつきやすい偏食気味な子や食欲が落ちている子

このように、同じ「ドライフード」でも食べやすさには差があるため、愛犬の好みや体調に合わせて選び直してみることも必要かもしれません。

さらに、気温や湿度の変化も微妙に影響します。
夏場は匂いが飛びやすくなってしまったり、冬は硬さが増して食べにくく感じたり…。季節によっても反応が違うことがあるんですよ。

食べムラがなくなった!食感を変えるだけでドライフードの食いつきが改善

うちの「もこ」がドライフードを残しがちになったとき、最初にしたことは“食感を変える工夫”でした。
味を変えるよりも、まずは「食べやすさ」や「噛みごたえ」を調整してあげることに注目したんです。

実際に試してみて効果があった方法を、順番にご紹介しますね。

🥄ステップ①:ぬるま湯でふやかして、香りと柔らかさアップ!

一番手軽で、しかも効果があったのがこれです。
ぬるま湯でふやかすだけで、フードの香りが立ち上がり、噛みやすくなるんですよ。

やり方:

  1. ドライフードをいつもの量だけお皿に入れる
  2. 40℃くらいのぬるま湯をフードがひたひたになる程度まで注ぐ
  3. 5〜10分ほど置いて、ふやけたら完成!

※冷たすぎると匂いが立ちにくく、熱すぎると風味が飛んでしまうのでご注意を。

これだけで、今までプイッとしてた「もこ」が、鼻をヒクヒクさせて寄ってきたんです。
「えっ、なにこれ、食べてみよっかな…」って顔して(笑)
食べ始めるまでに数日かかりましたが、毎回完食するようになるまでそう時間はかかりませんでした。

もし同じ方法を試すとしたら、最初はスープっぽくふやかして、その後だんだん硬めに戻していくと良いかもしれません。

🐶ステップ②:ドライフードに「ひと手間トッピング」

ふやかすのが面倒だったり、水分の摂りすぎが心配な場合は、食感のバリエーションを足すだけでも◎です。

おすすめは、以下のような「自然な食材」でのトッピングです。

トッピング例特徴量の目安(小型犬)
茹でたささみの細切り匂いが強く、食欲アップ小さじ1〜2程度
すりおろしにんじん甘みとシャキ感が◎小さじ1程度
無糖ヨーグルトまろやかな風味で食感に変化小さじ1程度
蒸しかぼちゃホクホク食感+ほんのり甘い小さじ1〜2程度

どれも「味変」ではなく「食感変」になるのがポイント。
フード全体を変えずに、“ちょっとワクワクする食感”を加えるイメージです。

ただし、トッピングはあくまで「おまけ」という位置づけで、分量は控えめにしてくださいね。
多すぎるとフードそのものを食べなくなることもあります。

🧊ステップ③:ドライフードを「冷凍→解凍」でサクサク感を変える裏技

これはちょっと変わり種の方法ですが、ドライフードを一度冷凍してから自然解凍することで、微妙に食感が変わることがあるんです。

冷凍→解凍を繰り返すことで表面の水分が飛び、軽くパリッとした感じになるので、「これは新しいおやつ?」と勘違いして食べてくれる子もいるとか。

もこはこの方法ではあまり変化がなかったのですが、友人のダックスくんはすごく反応していましたよ。

どれも「劇的」な変化ではないかもしれませんが、“ちょっとした食感の違い”に反応する子って本当に多いんです。
ぜひ、愛犬の様子を見ながら取り入れてみてくださいね。

食感だけじゃない!栄養バランスと毎日のごはんの“質”が変化を生む

「ドライフードをふやかしたら食べてくれた」
「トッピングで興味を持ってくれた」
それだけでもうれしいことですよね。でも、実はもっと長い目で見たときに大切なのが“食事の中身”なんです。

「うちの子、また食べなくなった…」
そんなふうに波がある場合、栄養バランスや食材の質が体に合っていない可能性も考えられます。

栄養不足や偏りが「食欲低下」につながることも

犬の体はとても正直です。特にシニア期に差し掛かると、内臓の働きも少しずつ変わってきます。
たとえば、以下のような変化があると、消化吸収が落ちて食欲にも影響が出ることがあります。

年齢とともに起きる変化起こりやすいこと
胃腸の動きがゆっくりに消化不良・食後のムカつき
味や匂いへの反応が鈍くなる食べ物への興味が薄れる
歯や口内の違和感食べたくても噛めない・飲み込みづらい

このような状態だと、「食感の工夫」だけでは一時しのぎになってしまうこともあります。

だからこそ、ごはん全体の質を見直すことがとても大事なんです。

我が家で実感した“食事の質”がもたらす変化

「もこ」が一時的に食べるようになっても、また残す日が続く…そんな時期がありました。
そのタイミングで食事内容を見直し、「消化に優しく、香りがしっかりしているもの」を選ぶようにしたんです。

具体的にはこんなふうに意識しました:

  • 原材料ができるだけシンプルなもの(余計な添加物が少ない)
  • 小粒タイプで、柔らかめに加工されたドライフード
  • 香りがしっかりと立つ(犬が好む動物性たんぱくの匂いがある)
  • 穀物中心ではなく、動物性たんぱくをベースにしたもの

この食事に切り替えてからは、ふやかさなくても食べてくれる日が増えてきたんです。
「今日はぺろっと完食だね!」と声をかける機会も増えて、私自身も安心しました。

やっぱり、食べるもので体って変わりますよね。
食後の表情や元気の出方も、ほんのり明るくなったように感じました。

あなたの愛犬のごはんは、いまどんな内容ですか?
「いつものフードだけど…大丈夫かな?」と感じたら、一度成分表示や粒のサイズ、質感などを見直してみるのもひとつの方法です。

もちろん、いきなり全部を変える必要はありません。
「今のフードをベースに、より食べやすい形で与えてみる」
「1割だけ違うものを混ぜて反応を見てみる」
そんな“やさしい変化”でも、愛犬にとっては大きな一歩になるかもしれませんよ。

ドライフードが変わると、愛犬の笑顔も変わる。焦らず、できることから少しずつ

「ごはんを残すようになった」
「前みたいに勢いよく食べてくれない」
そんな小さな変化に、心がざわつく日もありますよね。

私もそうでした。
大好きな“もこ”が食べてくれないだけで、一日中なんだか落ち着かなくて…。
でも今振り返ると、その「小さなサイン」に気づけたこと自体が、とても大切な第一歩だったんだと思います。

食べムラや偏食、年齢による変化は、どんな子にも起こり得るもの。
特にドライフード派の場合は、「食感」が食欲に大きく影響することがあるというのは、私自身の経験からも本当に実感しています。

食感を変えるだけで食べてくれるようになったり、ちょっとしたトッピングで食事が楽しみになる子もいます。
なにより、「この子の“食べたい”を引き出すにはどうしたらいいかな?」と考える時間が、**愛犬との信頼や絆をさらに深めてくれるんですよね。

焦らず、できることから少しずつ。
まずはお湯でふやかす、粒の形を見直す、好きな食感を探す…そんな小さな一歩を、あなたのペースで試してみてください。

そして、愛犬の目がキラキラと輝く“ごはんの時間”がまた戻ってきますように。
心から、そう願っています。

👉 なお、すべての犬に共通するわけではありません。個体差がありますので、様子を見ながら無理のない範囲で試してくださいね。

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