
犬が苦手…でも訪問先に犬がいる時の不安、ありますよね
「うちの子もそうでした…」
実は、うちの姉がまさにそうなんです。動物は好きだけど、犬だけはちょっと苦手で。特に吠えられたり、足元に来られると固まってしまって、どうしていいかわからなくなるそうです。
「犬って急に飛びついてきたりしない?」「吠えられたらどうしよう…」
そんな風に心配しながら、でも仲の良い友人の家に招かれたら断るのも申し訳なくて、モヤモヤした気持ちになりますよね。
あなたも同じようなことで悩んでいませんか?
この記事では、「犬が苦手な人が安心して犬のいるお宅を訪問するためのマナーと心構え」について、犬を10年以上飼ってきた私の視点で、やさしく丁寧にお話ししていきます。
「犬が苦手=動物嫌い」では決してありません。
あなたが感じるその不安、ちゃんと理由がありますし、無理をしなくても安心して過ごす工夫はたくさんありますよ。
犬が苦手と感じるのはなぜ?不安の原因をやさしく紐解く
「なんでこんなに犬が怖いんだろう…」と、自分を責めてしまう方もいらっしゃいます。ですが、それはとても自然な感情です。まずは、その“不安の正体”を一緒に見つけていきましょう。
過去の体験が影響していることが多い
多くの場合、犬が苦手な理由は過去の体験にあります。たとえば、
- 幼い頃に犬に吠えられた
- 散歩中に急に犬が走ってきて怖かった
- 飛びつかれて驚いた経験がある
こうした出来事は、一見小さなことのように思えても、記憶の奥に残りやすいものです。特に小さい頃の体験は、身体がその時の恐怖を覚えていることもあります。
「思い当たる節はありますか?」
その記憶が“犬=怖いもの”という印象につながっていることも少なくありません。
犬の行動が予測できず、不安になる
犬の動きって、とても素早いですよね。人間同士のように「これから手を伸ばしますよ」「近づきますよ」と言葉で伝えられないぶん、どうしても読めない部分があります。
とくに犬を飼った経験がない人にとっては、
- どういうときに吠えるのか
- 噛まれることはないのか
- じっと見てくるのはなぜ?
など、わからないことだらけで怖くなってしまうのも無理はありません。
自分の不安が犬に伝わるのもプレッシャーに
犬は人の気持ちにとても敏感です。不安そうな人や緊張している人に対して、「どうしたの?」「大丈夫?」と気になって近づいてくることもあります。
でもそれが逆効果になって「やっぱり怖い」と感じてしまったら、ますます苦手意識が強まってしまいますよね。
犬が苦手=心が狭いわけでは決してありません。
これは相性や経験による“自然な感情”なんです。
大切なのは、無理に好きになることではなく「どうすれば安心できるか」を考えることなんです。
犬が苦手でも大丈夫!訪問時にできる対処法と心構え【実体験あり】
私の家にもトイプードルが1匹います。性格は穏やかですが、お客様が来るとちょっと興奮気味になりやすい子です。そんな我が家に、犬が苦手な友人Aさん(30代女性)が初めて遊びに来てくれたときの話が、とても印象的だったのでシェアさせてください。
「怖いけど行きたい」…その気持ちに寄り添って
Aさんは事前に「実は犬がちょっと苦手で…」と正直に伝えてくれていました。
そのおかげで、私はできる限りの配慮ができたんです。
犬がいるお宅に行くときにできることを、以下にまとめてみました。
🪧【訪問前の準備】伝えておくと安心感が違う
やること | ポイント |
---|---|
犬が苦手なことを事前に伝える | 「吠えられるとびっくりしちゃって…」など、やさしく伝えると◎ |
犬と直接触れ合わなくてもいいか確認する | 無理に触らなくてOKとわかると気持ちが楽に |
服装も意識(スカートやヒラヒラしたものは避ける) | 犬がじゃれたくなる素材は避けると安心 |
🚪【到着時の対処法】玄関が第一の関門!
犬にとって“来客”はビッグイベント。ワンワン!と吠えて歓迎する子もいます。
Aさんが来たときも、うちの子は興奮して吠えました。
でも、**「家主がリードをつけて犬をコントロールすること」**で、その不安はぐっと減らせました。
ポイントはこれです:
- 玄関で犬が飛びついてこないようリードをつけてもらう
- すぐにリビングに入らず、数秒待つ(犬が落ち着く時間をつくる)
「もし同じ方法を試すとしたら…?」
お友達に「玄関で犬が落ち着いてから入る形でも大丈夫?」とお願いしてみても良いと思います。
💺【室内での過ごし方】無理に仲良くしなくていい
犬の飼い主さんって、「うちの子おとなしいから!」って言いがちですが…それでも怖いものは怖いですよね。
Aさんのときは、こんな工夫をしました。
- 犬は別室で待機(Aさんの滞在中だけ)
- 慣れてきたら、リード付きで距離を保ったまま登場
- 触らなくても、「見てるだけ」でOKという雰囲気に
この「見るだけOK」という安心感って、本当に大きいんです。
Aさんも「一緒の空間にいられただけでも、自分にとっては進歩だった」と後から言ってくれました。
💬【心構え】「怖い」を隠さなくていい
犬が苦手なことって、ちょっと言いにくいことかもしれません。
でも、犬を飼っている側としては、先に言ってくれるほうが本当にありがたいんです。
それによって、準備もできるし、犬にとっても無理のない距離感が保てます。
だからどうか、「犬が苦手なんてごめんね」とは思わないでくださいね。
「少しだけ距離を置いて見守りたい」と伝えることが、あなたと犬、そして飼い主さんにとって一番優しい形なのです。
食べものの匂いや環境も大事!犬が苦手な人が落ち着ける空間づくりのヒント
犬がいるお宅では、飼い主が気づかないような“ちょっとした要素”が、犬が苦手な人には気になったりします。ここでは、私自身や周囲の経験から見えてきた「食事・匂い・空間の工夫」についてお伝えします。
🦴 食べものの匂いが気になる場合の対策
犬用のおやつって、けっこう独特な匂いがすることもあります。
とくにソファやラグなどに匂いがしみこんでいると、犬が苦手な方には「動物っぽいニオイ」として気になることも。
私の友人も、「来客の前に部屋にお香を焚いたり、アロマを使ってくれていて、すごく安心できた」と言っていました。
そこで大事なのが、「香りのバランス」です。
匂い対策の工夫 | メリット |
---|---|
窓を開けて換気する | 空気がリフレッシュされ、匂いが気になりにくくなる |
無香の空気清浄機をつけておく | 犬にも人にも優しい選択 |
食事を別室でする/犬と距離をとってもらう | 落ち着いて食事やお茶が楽しめる |
犬が苦手な人にとって、「匂い」は視覚と同じくらい敏感になる部分。
「やっぱり、食べるもので体って変わりますよね」と同じように、空気の匂いも気持ちに大きな影響を与えます。
あなたも訪問の際、「もし可能なら換気してもらえると嬉しい」とやんわりお願いしてみるのも一つの方法です。
🛋️ 落ち着ける“自分の安心エリア”をつくっておく
犬が苦手な方にとって、「逃げ場」があるというだけで気持ちがずいぶん楽になります。
Aさんがうちに来たときには、リビングの一角に「犬が入らないゾーン」を設けました。
そこに椅子とブランケットを用意して、「ここはAさんだけのスペースね」と伝えたところ、とても安心してくれました。
工夫の例 | 効果 |
---|---|
犬の入れない部屋・一角を確保 | 「ここなら大丈夫」と思える場所ができる |
靴下やひざ掛けを用意する | 犬が足元に来たときの抵抗感を和らげる |
小さめのクッションやハンカチなどを持参 | 緊張を和らげる「お守り」代わりに |
犬を避けるというより、「自分を守る」ための工夫。
それがあるだけで、心の余裕がぜんぜん違ってきますよ。
🧠「犬は犬、自分は自分」…線引きができれば怖くなくなる
苦手を克服することよりも、「自分が落ち着ける距離を知る」ことが大切なんです。
私の経験上、無理に慣れようとしない人のほうが、かえって犬との関係もうまくいく傾向があります。
犬も、「この人は自分に無理に構ってこない」と感じると、自然と距離を取ってくれることが多いんですよ。
犬が苦手でも大丈夫。焦らず、できることから少しずつ
犬が苦手なあなたへ。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
犬が苦手という気持ちに、無理にフタをする必要はありません。
大切なのは、「その気持ちを理解して、安心できる距離感を自分で選べること」。それができれば、犬と同じ空間にいても、少しずつ心がほぐれてくるものです。
私の家に来てくれた友人Aさんも、初回は「犬と同じ部屋なんてムリ…」という状態でした。でも2回目には、「あの子、今日も元気だね」とちょっと笑顔で声をかけてくれるように。
3回目には、おやつを手渡しであげられるようになったんです。
もちろん、それがすべての人に当てはまるわけではありません。
でも、“安心できる工夫”を少しずつ積み重ねることで、不安は必ず軽くなっていきます。
あなたも、無理をしない範囲で、
- 事前に「犬が苦手」と伝えてみる
- 距離をとる工夫をしてみる
- 自分の安心できる空間をつくってみる
そんな一歩一歩を踏み出してみてくださいね。
そして、犬を飼っている側の人にも知っておいてほしいんです。
「犬が苦手」という感情は、決して否定すべきものではないということを。
お互いが思いやりを持ち合えば、犬がいても笑顔で過ごせる時間は、きっとつくれます。
焦らず、できることから少しずつ。
あなたのペースで、安心できる方法を見つけていけますように。
👉 「なお、すべての犬に共通するわけではありません。個体差がありますので、様子を見ながら無理のない範囲で試してくださいね。」