
「その声、もしかして嬉しい?それとも嫌なの?」〜鳴き声に戸惑う飼い主さんへ
うちの子もそうでした…。
私が初めて犬を飼ったとき、「キャンッ!」と鳴かれるとドキッとして、「えっ、今のって怒ってる?痛いの?嬉しいの?」と、戸惑うことばかりでした。特に家族の誰かが帰ってきたときにワンワン大はしゃぎで吠えると、「喜んでるのか、興奮しすぎてストレスなのか」が分からず、心配になることもありました。
きっと、あなたも「この鳴き声ってどんな気持ちのサインなんだろう?」と悩んだ経験があるのではないでしょうか?
犬の言葉は、私たちのように“言葉”ではなく、“音”や“行動”で伝えてくるもの。
だからこそ、「鳴き声にどんな感情がこもっているのか」を知ることができれば、もっと犬との暮らしがスムーズになり、お互いにストレスも減ってくるんです。
私自身、鳴き声の意味を少しずつ理解してからは、愛犬とのコミュニケーションがぐっと深まりました。「今、ちょっと嫌だったね」「あ、それは嬉しいんだね」と声をかけることで、うちの子も安心したような顔を見せてくれるようになったんです。
この記事では、「うれしい」「いやだ」「こわい」「さみしい」など、鳴き声に込められた犬の感情を読み取るヒントを、できるだけわかりやすくお伝えしていきますね。
一緒に、うちの子の“心の声”を聴いてみませんか?
犬の鳴き声に込められた“感情”の背景とは?〜「ワン!」にもちゃんと意味があるんです
犬の鳴き声って、「ワン!」と一言にまとめられがちですが、実はその“高さ・長さ・回数・タイミング”によって、伝えたい感情はまったく違います。
人間の「うん」も、言い方によって「肯定」「不機嫌」「疑い」などの意味があるように、犬の声にもたくさんのニュアンスがあるんです。
うちのトイプードルも、若いころは特に表現が豊かで、「え、今の鳴き方ちょっと違うな」と思う場面がよくありました。最初は私もピンと来なかったのですが、よく観察するうちに少しずつパターンが見えてきたんです。
たとえば、以下のように分類することができます:
鳴き声のタイプ | 代表的な感情 | 特徴的なシチュエーション |
---|---|---|
高く短い「ワン!」 | 嬉しい・興奮 | 飼い主が帰宅、遊んでいるとき |
低く連続する「ワンワンワン」 | 警戒・不安 | 外の音に反応、インターホンなど |
クンクン・ヒュンヒュン | 寂しい・甘えたい | 飼い主が離れるとき、夜中にひとり |
キャン!やギャン! | 痛み・恐怖 | 踏まれた、突然驚いたとき |
ウーッ(うなり声) | 怒り・嫌悪 | 触られたくないとき、他の犬に対して |
鳴き声だけでなく、「尻尾の動き」「耳の向き」「体の硬さ」など、同時に観察することで、より正確に気持ちを読み取ることができますよ。
思い当たる節はありますか?
「うちの子、インターホンの音で低く吠えるな…」「夜にヒュンヒュン鳴くのは寂しいんだな」と、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
犬は言葉を話せない代わりに、“音”で心を伝えようとしてくれています。
だからこそ、鳴き声の背景にある「なぜその声を出しているのか?」を知っておくと、今まで以上に深い理解が生まれてきます。
実際に鳴き声から気持ちを読み取った私の体験談と、対処法のコツ
うちのトイプードル(男の子・現在6歳)も、2〜3歳くらいの頃は、特に「感情表現」が激しい時期でした。
仕事から帰ってきた瞬間、尻尾を高速で振りながら「ワンワン!」と高い声で飛び跳ねるように吠えるんです。それは明らかに「嬉しい」の表現。でも、その喜びがあまりに激しすぎて、時には家具にぶつかったり、落ち着かない様子でしばらく吠え続けることもありました。
そのとき私がまず始めたのは、「鳴き声=すぐ反応」ではなく、鳴く前の様子や、鳴いたあとの行動にも注目することでした。
「嬉しいけど、ちょっと興奮しすぎて落ち着けない」
「不安で鳴いているけれど、抱っこは必要なさそう」
こんなふうに、鳴き声だけでなく**“全体の流れ”**を観察してみると、より正確な気持ちが見えてくるようになったんです。
🛠 鳴き声ごとの対処法を実例と一緒にご紹介します
鳴き声の種類 | 私が実践した対処法 | ポイント |
---|---|---|
帰宅時の興奮吠え(高く短い) | 玄関での声かけや抱っこを我慢し、落ち着いてから優しく撫でる | 興奮を「吠える=構ってもらえる」と関連づけないようにしました |
外の物音への警戒吠え(低い声で連続) | カーテンを閉め、音の出どころを確認しつつ「大丈夫だよ」と低く落ち着いた声で話す | 不安なときこそ、飼い主の落ち着いたトーンが安心につながります |
夜中のヒュンヒュン(寂しさ) | 寝室のクレートにお気に入りの毛布と私の匂いがついた服を入れた | 物理的に安心できる環境づくりをしてあげました |
触られたくないときのうなり声 | 無理に触らず、少し距離を置いて様子を見る。落ち着いてからおやつで関係修復 | 叱らずに“距離感”を尊重することで、信頼が深まりました |
こういった小さな積み重ねが、結果として「鳴き声=気持ちのサイン」に気づく力を育ててくれました。
もし同じ方法を試すとしたら、「今この子はどんな気持ちかな?」と問いかけながら観察してみてください。
その一歩一歩が、信頼関係を育む大事な時間になります。
「もしかしてごはんが関係してる?」〜鳴き声にも影響する食事と栄養の話
あまり知られていないかもしれませんが、犬の鳴き声や情緒の安定には、日々の食事も深く関わっているんです。
実はうちの子、2歳くらいの頃に少し神経質になりやすくて、夜中に「ヒュンヒュン…」と鳴いて起きることが増えた時期がありました。最初はストレスかな?と思っていましたが、ふと「もしかして、ごはんに関係しているのでは…?」と感じ、内容を見直すことにしました。
そこで注目したのが、「タンパク質の質」「ビタミンB群やトリプトファン」などの栄養素。これらは、犬の脳内で**セロトニン(幸せホルモン)**を作る材料にもなるため、情緒を安定させる効果があると言われているんですね。
🥣 食事の工夫でこんな変化がありました
私は以下のような工夫をしました:
- タンパク質をしっかり摂れるバランスフードに切り替え
- おやつも、甘すぎず自然素材に近いものを意識
- 食事のタイミングを整える(朝・夕の2回を同じ時間に)
その結果、夜鳴きがぐんと減っていきました。もちろん、「完全になくなった」というわけではありませんが、気持ちが落ち着いている日が明らかに増えたんです。
やっぱり、食べるもので体って変わりますよね。
最近、うちの子の鳴き声がちょっとピリピリしているな…と感じたことはありませんか?
そんなときは、食事の内容やおやつの種類を見直してみるのもひとつの方法です。
食事は“体を作るだけ”のものではなく、“気持ちを支える”役割も持っている。
だからこそ、「愛犬の気持ちが不安定かな?」と感じたら、ドッグフードの成分表をチラッと見直してみてくださいね。
あなたの声が、いちばんの安心〜愛犬の“心の声”に寄り添うためにできること
犬の「ワン!」という鳴き声には、たくさんの感情が詰まっています。
「嬉しい」「寂しい」「怖い」「嫌だ」——それぞれの声にはちゃんと意味があり、それを受け取ろうとする私たち飼い主の姿勢が、なによりも犬に安心感を与えてくれるのだと思います。
ここまで読んでくださったあなたは、きっと愛犬のことを深く想っている方だと思います。
だからこそ、少しずつでいいんです。焦らず、できることから少しずつ。
「今日の鳴き声はどんな気持ちかな?」「今の声、嬉しそうだったな」と、小さな気づきを積み重ねていってくださいね。
犬は言葉を話せないけれど、その分、とても正直に気持ちを伝えてくれます。
その声をちゃんと受け止めてくれる飼い主がそばにいるだけで、きっと心は満たされていくはずです。
愛犬との毎日が、もっとあたたかく、もっと分かり合える日々になりますように。
わたしも、これからもずっと応援しています。
👉 「なお、すべての犬に共通するわけではありません。個体差がありますので、様子を見ながら無理のない範囲で試してくださいね。」