犬のヨダレが普段より多いと心配ですよね。原因はいろいろありますが、特に病気のサインかもしれません。
そうなんですね。普段と違う様子を見逃さないようにしないといけませんね。
うむ、わしも昔飼っていた犬が同じようにヨダレをたらしておった。早めに対応することが大事じゃ。
愛犬がポタポタと大量のヨダレを垂れ流している・・。
犬がヨダレを出す光景はよく見ることと思います。
美味しい食べ物や匂いを我慢している「マテ」状態の時はとめどなくダラダラと流しています。
暑い夏や散歩帰りでは、舌とヨダレを出して体温を下げています。
*犬は肉球と鼻先でしか汗腺できないため
しかし、それ以外の理由で苦しそうにヨダレを垂らしていたら、それは病気のサインかもしれません。
今回は、異常なヨダレの原因と病気を探っていきたいと思います。
大量のヨダレが出る原因・病気
異常なヨダレの原因にはいくつかの病気が考えられます。特に注意が必要なものを見ていきましょう。
病気の可能性もあるんですね。詳しく知りたいです!
わしも知りたいのぅ。どんな病気があるんじゃ?
普段よりも違和感のあるヨダレの量を愛犬が垂れ流していたら、病気の可能性があります。
考えられる病気は3つ。
- 口の中の病気
- 食道や胃の病気
- 破傷風・感染病
1つずつ解説していきます。
口の中の病気
ヨダレをたくさん出す一番の原因は、口腔内のトラブルです。
口の中に異物(魚の骨や木の切れ端などの尖ったもの)を飲み込んでしまい、喉に留まったり、突き刺さっている状態だと異常を感じてヨダレを出してしまいます。
また、歯の隙間に異物が挟まった状態だと不安になって口を閉じられずヨダレを出すこともあります。
口腔内の病気では、口内炎や舌炎、歯肉炎などの炎症系の疾患でヨダレが出てきます。
食道や胃の病気
食道や胃袋のトラブルでは、異物混入による食道器官の損傷で苦しくなりヨダレが出てしまいます。
食道や胃の中で異物が留まり続けると食道器官が狭くなってしまい、炎症の原因になります。
このような状態だとヨダレも出ますが、おう吐も見られることがよくあります。
犬は一生懸命異物を出そうとして吐きますが、取り除くことは難しく、ヨダレを垂れ流したり、水分を吐き出します。
このような状態だと異物が他の臓器を傷つけて細菌感染を引き起こしてしまうので、早めに獣医師に相談しましょう。
破傷風・感染病
破傷風は傷口に菌が入り込み、感染によって引き起こされる病気です。
体に菌の毒素が入り込むと、痙攣を引き起こします。
痙攣は頭の両側から発生し、犬は歯を食いしばった状態にします。
そうなるとヨダレを飲み込めないため、ヨダレを垂れ流してしまうのです。
異常なヨダレの見分け方
愛犬が普段と違う様子を見せたら、すぐに診察を受けることが重要です。異常なヨダレの見分け方を知っておきましょう。
どんなポイントに気をつければいいんですか?
わしの経験からも、細かい変化を見逃さないことが大切じゃ。
愛犬が異常なヨダレを出しているかどうかを見分けるためには、普段の状態をよく観察することが大切です。次のようなポイントに注意しましょう。
- 量と頻度: 通常よりも多く、頻繁にヨダレを垂らしているかどうか。
- 行動の変化: 食欲がなくなったり、元気がない様子が見られるか。
- 口の中の状態: 口内をチェックし、異物や炎症がないか確認する。
愛犬が普段と異なる様子を見せた場合、特にヨダレの量が異常に増えたと感じた場合は、早めに動物病院で診察を受けることをお勧めします。
口の中をチェックする際の注意点
口の中をチェックする際には、犬に優しく接することが大切です。いくつか注意点を押さえておきましょう。
どうやってチェックすればいいのか教えてください!
わしも知りたいのぅ。口の中を見るのは少し怖いからな。
愛犬の口の中をチェックする際には、次の点に注意しましょう。
- 優しく行う: 強引に口を開けると犬が嫌がることがありますので、優しく行ってください。
- 異物の有無: 魚の骨や木の切れ端など、鋭利な異物がないか確認します。
- 歯と歯茎の状態: 歯茎が赤く腫れていないか、歯がグラグラしていないかを見ます。
特に、歯の隙間に異物が挟まっている場合は、犬が自力で取り除くことは難しいため、すぐに動物病院で処置を受けることが必要です。
ヨダレの原因を特定するための診断方法
愛犬が異常なヨダレを垂らしている場合、獣医師に診てもらうことで原因を特定することが重要です。以下のような診断方法が考えられます。
視診と触診
まず、獣医師は視診と触診を行います。視診では、口の中の状態や口周りの皮膚を確認し、異常がないかチェックします。触診では、喉や腹部を触って異物がないか、腫れや痛みがないかを確認します。
レントゲン検査
口腔内や食道、胃の異常を確認するために、レントゲン検査が行われることがあります。これにより、異物の存在や炎症の範囲を把握することができます。
血液検査
感染症や全身の健康状態を確認するために、血液検査が行われます。血液中の炎症マーカーや感染症の有無をチェックすることで、病気の特定に役立ちます。
内視鏡検査
より詳しい検査が必要な場合、内視鏡検査が行われることがあります。内視鏡を使って直接口腔内や食道、胃の内部を観察し、異物の除去や病変の確認を行います。
自宅でできる応急処置
異常なヨダレが見られた場合、自宅でできる応急処置もあります。しかし、これらは一時的な対策であり、必ず獣医師の診察を受けることが重要です。
口腔内の確認と異物の除去
もし安全にできるなら、口腔内を確認し、見える範囲で異物を取り除くことができます。ただし、無理に行うと犬が痛がったり、さらに悪化する可能性があるため注意が必要です。
水分補給
異常なヨダレが続くと脱水症状を起こすことがあります。新鮮な水を用意し、こまめに水分を摂らせるようにします。水分補給は犬の体調を安定させるために重要です。
安静にさせる
ストレスや興奮がヨダレの原因となることがありますので、犬を安静にさせ、リラックスできる環境を整えます。
ヨダレが出る犬種とその特徴
犬種によっては、もともとヨダレを出しやすい犬もいます。以下にいくつかの例を挙げます。
犬種 | 特徴 |
---|---|
セント・バーナード | 大きな体格と厚い唇を持つため、ヨダレが出やすい。食事中や興奮時に大量のヨダレを垂らすことがある。 |
ブルドッグ | 顔の形と唇の構造により、特に暑い日や運動後にヨダレが増える。 |
バセット・ハウンド | 長い耳と短い脚が特徴で、特に食事前や食事中に大量のヨダレを垂らす。 |
セント・バーナード
セント・バーナードは大きな体格と厚い唇を持つため、ヨダレが出やすい犬種です。食事中や興奮時には大量のヨダレを垂らすことがあります。
ブルドッグ
ブルドッグもヨダレを出しやすい犬種の一つです。特徴的な顔の形と唇の構造により、特に暑い日や運動後にヨダレが増えることがあります。
バセット・ハウンド
バセット・ハウンドは長い耳と短い脚が特徴ですが、ヨダレを出しやすいことでも知られています。特に食事前や食事中に大量のヨダレを垂らします。
まとめ
愛犬が異常なヨダレを垂らす場合、その原因を特定することが大切です。
普段と異なる様子を見せたら、すぐに獣医師に相談することで、早期発見と適切な治療が可能になります。
特に、ヨダレがたくさん出る要因は口腔内のトラブルが多いです。
口の中で炎症を起こしていたり、異物が突き刺さっている場合、愛犬は脚や手で顔を引っかいたり、地面にこすりつけようとする仕草を見せます。
こうした行動を見逃さないように注意しましょう。
また、日常的なケアとして、定期的に口腔内をチェックし、異常がないか確認する習慣をつけることも重要です。
犬種によってはヨダレを出しやすいものもあるため、その特性を理解して適切に対応することが必要です。
愛犬の健康を守るために、少しの異変も見逃さず、愛情を持って接していきましょう。