市販のショップには、さまざまな種類のシニア向けドッグフードが売られていますが、あなたはどのような基準で選んでいますか?
おそらく大半の方が、なるべく安い価格で、品質の良いフードを基準に購入されていると思います。
それも間違いではないのですが、もっと押さえてもらいたいポイントがあります。
例えば歳をとった犬には、動物性たんぱく質がたくさん含まれていたり、安全な無添加のフードを選んだり。他にも把握して欲しい点がいくつかあります。
2009年4月1日より、ドッグフードの原材料を明記しなければならない「ペットフード安全法」により製造方法(原材料)の表示が義務化されました。
ですので、購入者が容易に製品の良し悪しを見分けることができるようになったのです。
そこで、製品に明記されている内訳をどのようにして見分けるのかをご説明していきたいと思います。
良質で安全な市販フードを見分けるコツ
ドッグフード選びの基本は、まずラベルの内容をチェックすることですよ。
成分表とか、何を見ればいいのか教えてほしいです!
ふむ、昔と違って今は表示が詳しいから、安心じゃな。
ドッグフードのラベルには、さまざまな情報が明記されています。
良質なフードを見分けるには、まず「成分、内容量、給与方法、製造年月日、賞味期限、原材料、原産国、事業主もしくは氏名・住所」が書かれたものを選びましょう。
これらがしっかりと記載されていない製品は、安全とは言えません。
またAAFCO(アメリカ飼育検査官協会)と記載されているものを選びましょう。
AAFCO表記はアメリカが定めたペットフードの基準を満たしている証明です。
しかし、基準を満たしているからといって原材料が安全なものを使っているとは限りません。
ですので、しっかりと原材料や事業主を確認して、信頼のあるメーカーかどうか見分けることが大切です。
ナチュラルな材料を使用しているかどうか
化学物質や添加物などを使用せず、天然の素材を使用して作られたドッグフードは犬の健康上において重要です。
内外包装に窒素加工がされているか
窒素加工された製品は、化学薬品が未使用で無添加のものが多いと言われています。
賞味期限は6ヶ月以内のものを選ぶ
賞味期限が6ヶ月以上のものだと、たくさんの保存料を使用している場合があります。
ドッグフードの価格が安くて賞味期限が長い場合は、犬にとって有害な保存料(エトキシキン、BHT、BHAなど)が含まれている可能性がありますので、注意してください。
一番簡単なドッグフードの選び方は、やはり値段です。
ある程度の品質や原材料が使用されたドッグフードはそれなりの価格になります。
1kgあたり1000円~1500円を基準に製品を選んでください。
ドッグフードのラベルを見るのは、価格を見てから判断しましょう。時間短縮にもつながります。
高齢・老犬向けに市販フードを選ぶのであればやはり、動物性たんぱく質(肉や魚)がたくさん含まれており、炭水化物の少ないフードを選ぶべきです。
動物性たんぱく質は、骨格の予防や老化現象防止につながります。
炭水化物は、老犬を肥満にさせないためにあまり取らせないようにしましょう。
ですが、市販のドッグフードでは動物性たんぱく質をふんだんに使用して、なおかつ炭水化物が少なめ、そして、ナチュラルな材料を使用しているものはなかなかありません。
やはり老犬には、高品質のドッグフードやシニア向けに作られたフードを選びたいところです。
高齢・老犬向けのおすすめドッグフードメーカー
ロイヤルカナンやヒルズは、シニア犬向けに特化したフードが充実しています。
ナチュラルな材料を使っているニュートロも良さそうですね!
うむ、それぞれのメーカーが特徴を持っておるから、愛犬に合ったものを選びたいのう。
人気のドッグフードメーカー
- ロイヤルカナン:獣医師と共同開発されたレシピで、シニア犬に必要な栄養素がバランスよく含まれています。
- ヒルズ:サイエンスダイエットシリーズは、シニア犬向けの特別な配合で、健康維持に役立ちます。
- ニュートロ:ナチュラルな材料を使用し、添加物を抑えた安全なフードです。
メーカー別のおすすめ商品
メーカー | 商品名 | 特徴 |
---|---|---|
ロイヤルカナン | シニアケア | 高齢犬のために特別に設計された栄養バランス |
ヒルズ | シニアダイエット | 健康維持と体重管理をサポートするレシピ |
ニュートロ | ナチュラルチョイス | 無添加でナチュラルな材料を使用 |
高齢・老犬の健康維持に役立つ成分
動物性たんぱく質は高齢犬の健康維持に欠かせません。
それに必須脂肪酸やグルコサミンも重要なんですね!
関節の健康を守るために、これらの成分は大切じゃな。
動物性たんぱく質の重要性
高齢犬にとって、動物性たんぱく質は非常に重要です。
たんぱく質は筋肉の維持に欠かせない栄養素であり、老化による筋肉の減少を防ぎます。
特に肉や魚から得られる動物性たんぱく質は、必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、高齢犬の健康をサポートします。
必須脂肪酸
高齢犬には、必須脂肪酸も重要です。
必須脂肪酸は、皮膚や被毛の健康維持、免疫機能の向上、心臓の健康に寄与します。
特にオメガ-3脂肪酸は抗炎症作用があり、関節の健康を保つために役立ちます。
グルコサミンとコンドロイチン
グルコサミンとコンドロイチンは、関節の健康を維持するための重要な成分です。
これらは関節の軟骨を保護し、炎症を軽減する効果があります。
高齢犬は関節の問題を抱えやすいので、これらの成分が含まれているフードを選ぶと良いでしょう。
抗酸化物質
抗酸化物質は、老化による細胞のダメージを防ぐために重要です。
ビタミンE、ビタミンC、セレン、亜鉛などの抗酸化物質は、免疫機能を強化し、健康維持に役立ちます。
高齢・老犬に避けるべき成分
人工添加物や高糖分、高ナトリウムのフードは避けましょう。
保存料とか、着色料も気をつけないといけないんですね。
そうじゃ、自然な食材を使ったフードが一番じゃ。
人工添加物
人工添加物(保存料、着色料、香料など)は、できるだけ避けるべきです。
これらの添加物はアレルギー反応や消化器系の問題を引き起こす可能性があります。
特にエトキシキン、BHA、BHTなどの保存料は注意が必要です。
高糖分のフード
高齢犬には、高糖分のフードも避けるべきです。
高糖分は肥満や糖尿病のリスクを高めるため、低糖分のフードを選びましょう。
高ナトリウム
高ナトリウムのフードも避けるべきです。ナトリウムの過剰摂取は心臓や腎臓に負担をかけるため、ナトリウム含量が低いフードを選ぶことが推奨されます。
おすすめの高齢犬向けドッグフードレシピ
自家製のドッグフードは栄養バランスを考えやすいですよ。
どんな材料を使えばいいのか、教えてもらえますか?
鶏むね肉や野菜、玄米など、シンプルな食材が良いぞ。
自家製ドッグフードのアイデア
高齢犬には市販のフードだけでなく、自家製のドッグフードもおすすめです。
以下は簡単に作れる高齢犬向けのレシピです。
材料
- 鶏むね肉(皮なし):200g
- かぼちゃ:100g
- にんじん:50g
- ブロッコリー:50g
- 玄米:1/2カップ
- オリーブオイル:小さじ1
- オメガ-3サプリメント(魚油など):適量
作り方
- 鶏むね肉を一口大に切る。
- かぼちゃ、にんじん、ブロッコリーを適当な大きさに切る。
- 玄米を炊く。
- 鍋にオリーブオイルを熱し、鶏むね肉を炒める。
- 野菜を加え、さらに炒める。
- 玄米を加え、混ぜ合わせる。
- 火を止め、冷ましてからオメガ-3サプリメントを加える。
このレシピは栄養バランスが良く、高齢犬に必要な栄養素をしっかり摂取できます。
愛犬の健康維持にぜひ試してみてください。
高齢犬のための手作りおやつ
材料
- サツマイモ:1本
- ココナッツオイル:小さじ1
作り方
- サツマイモを薄切りにする。
- オーブンを180度に予熱する。
- サツマイモのスライスをオーブンシートに並べ、ココナッツオイルを軽く塗る。
- オーブンで約25分焼く。
- 冷ましてから与える。
このおやつは自然の甘みがあり、人工添加物を含まないため高齢犬にも安心して与えることができます。
高齢・老犬に与える食事の工夫
食事の回数を増やして、消化しやすくするのがポイントです。
水分を増やす工夫も大切なんですね。
柔らかい食事や、ふやかしたドライフードも良い選択じゃな。
食事の回数を増やす
高齢犬は一度にたくさんの食事を摂取することが難しくなる場合があります。
そのため、1日の食事を2~3回に分けて少量ずつ与えることが推奨されます。これにより消化が良くなり、栄養を効率よく摂取できます。
水分摂取を増やす工夫
高齢犬は脱水症状になりやすいため、水分補給も重要です。
ドライフードに少量の水や低ナトリウムのチキンスープを加えると、自然に水分摂取量を増やすことができます。
また、ウェットフードを選ぶのも良い方法です。
食事の質感を変える
歯が弱くなった高齢犬には、柔らかい食事が必要です。
ドライフードをぬるま湯でふやかす、あるいはウェットフードに切り替えると食べやすくなります。
また、食材を細かく刻むことで消化しやすくなります。
高齢・老犬のための栄養補助食品
グルコサミンやコンドロイチンのサプリメントは関節の健康に役立ちます。
プロバイオティクスも消化を助けるんですね!
オメガ-3脂肪酸も忘れずにな、被毛の健康に良いぞ。
グルコサミンとコンドロイチンのサプリメント
先述の通り、関節の健康維持にはグルコサミンとコンドロイチンが有効です。
これらのサプリメントを食事に追加することで、関節の痛みを軽減し、運動能力を維持することができます。
プロバイオティクス
高齢犬の消化器官をサポートするために、プロバイオティクスもおすすめです。
腸内環境を整え、消化吸収を助けることで、健康を維持できます。
オメガ-3脂肪酸
オメガ-3脂肪酸は、関節の健康だけでなく、皮膚や被毛の健康維持にも役立ちます。
魚油サプリメントや、亜麻仁油を少量食事に加えると効果的です。
よくある質問とその回答
Q1. 高齢犬には特別なフードが必要ですか?
**A1. はい、高齢犬には特別な栄養バランスを考慮したフードが必要です。
** 成犬用のフードでは栄養が偏ることがあるため、シニア犬専用のフードを選びましょう。
Q2. 人間の食べ物を与えても大丈夫ですか?
**A2. 基本的には避けるべきです。
** 人間の食べ物には犬にとって有害な成分が含まれていることが多いです。
特にチョコレート、玉ねぎ、ニンニク、ぶどうなどは避けるべきです。
Q3. ドッグフードを手作りする場合、気をつける点は?
**A3. 栄養バランスに注意してください。
** 肉、野菜、穀物をバランスよく組み合わせることが重要です。
また、必須脂肪酸やビタミン、ミネラルが不足しないように注意しましょう。
まとめと結論
市販のドッグフードには、有害な添加物を多く含む製品も存在します。
ペットフードの品質は年々向上していますが、まだまだ不十分な製品もありますので、飼い主さんがしっかりとラベルを確認し、安全なドッグフードを見分けることが重要です。
特に高齢犬の場合、市販のフードよりも、わんちゃんの健康を考えた専用のフードを選ぶことが望ましいです。
これらの専用フードは、多少値が張りますが(1kgあたり300~500円程度)、その分安全で高品質です。
高齢犬に適した食事を選ぶことで、愛犬の健康維持に大いに役立ちます。
市販のドッグフードを選ぶ際には、成分表示や添加物に注意し、信頼できるメーカーの商品を選びましょう。
また、自家製のフードやおやつを取り入れることで、さらに健康的な食生活を提供できます。
愛犬がいつまでも元気で長生きできるよう、日々の食事に気を配ってあげてください。