ボーダーコリーの悪戯対策！賢い犬だからこそ効くしつけ方法と再発防止のコツ

ボーダーコリーは高い知能とエネルギッシュな性格が魅力ですが、その反面、悪戯好きな一面も持ち合わせています。家具をかじったり、ゴミ箱を荒らしたり…そんな行動に頭を抱えたことがある飼い主さんも少なくないはずです。

この記事では、悪戯の原因や具体的な対処法、効果的なしつけ方法を詳しくご紹介します。正しい対処を知ることで、愛犬との暮らしがもっと楽しくなりますよ！

ボーダーコリーの性格と悪戯の傾向

高い知能とエネルギッシュな性格がもたらす行動とは？

ボーダーコリーは「世界で最も賢い犬種」として知られています。そのため、しっかりとした運動とメンタルの刺激がなければ、エネルギーを持て余して悪戯に走りがちです。特に問題解決能力が高いので、飼い主が対策をしても工夫して突破することもあります。

• 知的な好奇心から引き出しを開けたり、ドアを自力で開ける
• 自分でおもちゃを隠し、また探し出す遊びを繰り返す
• 単調な散歩や遊びでは飽きてしまう

知能が高い分、普通の犬よりも「飽きるスピード」が速いのです。十分な運動量だけでなく、脳を刺激するような遊びやトレーニングが必要不可欠と言えるでしょう。

いたずら＝「退屈サイン」の可能性が高い理由

ボーダーコリーが悪戯をする原因の多くは「退屈」です。退屈を感じると、犬は自己流の遊びを見つけてしまいます。これが家具をかじる、ゴミ箱をひっくり返す、庭を掘るといった行動につながります。
特に留守番中や運動不足が続くと、そのストレスを悪戯で発散するようになります。

• 刺激が不足 → 破壊行動
• 孤独感が強い → 長時間吠える
• エネルギーが有り余っている → 家中を走り回る

子犬時代と成犬での悪戯の違い

ボーダーコリーの悪戯は子犬時代と成犬時代で少し異なります。

時期	主な悪戯	原因
子犬時代	かじる、飛びつく、吠える	歯の生え変わり・好奇心
成犬期	家具破壊、逃走、穴掘り、物を隠す	運動不足・退屈・ストレス

子犬期の悪戯は「学びの一環」ですが、成犬になると運動不足や飼い主とのコミュニケーション不足が原因になることが多いです。特に成犬期の悪戯は、早期に対策をしなければ癖として残る場合があります。

典型的なボーダーコリーの悪戯と原因

よくある悪戯のパターン

ボーダーコリーがよくする悪戯にはいくつか共通点があります。知的好奇心とエネルギー過多が原因となるため、以下のような行動が目立ちます。

悪戯パターン	原因
家具や電気コードをかじる	退屈・歯の生え変わり・ストレス
飛びつきや物を奪って逃げる	飼い主の注意を引きたい、遊びの延長
長時間吠える	不安・孤独感・運動不足
庭で穴掘りをする	本能的行動・エネルギー消費

これらの悪戯は犬自身が楽しんでいる場合もありますが、飼い主の無視や反応が悪戯をエスカレートさせることもあります。

知能の高さが裏目に出る「問題行動」とは？

ボーダーコリーの高い知能が、時に問題行動につながることもあります。普通の犬ならやらないようなことを自分で考えて行動するため、悪戯が高度になりがちです。

例えば、こんな行動が見られることがあります。

• 引き出しを開ける → 中にあるものを全部取り出す
• ドアのロックを解除 → 外に飛び出す
• 特定のおもちゃや家具を隠す → 飼い主の困った反応を楽しむ

悪戯がエスカレートする場合、犬にとって「知的ゲーム」になっていることが多いです。この場合は単に叱るだけでは意味がなく、問題解決型トレーニングが効果的です。

長時間の留守番が引き起こすストレス行動

長時間の留守番は、ボーダーコリーにとって大きなストレスになります。特に運動量や飼い主とのふれあいが不足すると、次のような問題が発生する可能性があります。

• 家具を破壊する
• 過剰な吠え（近所トラブルにつながる場合も…）
• 過剰な舐め行動（自分の前脚や体を舐め続けて傷になることも）

留守番をさせる際には、知育トイやパズル型フィーダーを用意し、頭を使わせる工夫が必要です。また、留守番前に十分な運動をさせると悪戯が減るでしょう。

悪戯を防ぐ工夫と環境作り

入れ方

ボーダーコリーは頭脳派の犬種なので、単に運動させるだけでは十分ではありません。脳を使う遊びを取り入れることで、精神的な満足感を与え、悪戯を減らすことができます。

頭を使わせる遊びアイデア

遊びの種類	効果
知育トイ（パズル型おもちゃ）	問題解決能力の向上、集中力を鍛える
おやつ探しゲーム	嗅覚を使う満足感でストレス軽減
指示に従うトレーニング	飼い主との信頼関係を深め、頭を使う

特に知育トイは、室内で手軽にできるため留守番中のストレス軽減にも効果的です。難易度を調整できるものを選び、徐々にチャレンジさせましょう。

十分な運動量が悪戯を減らす理由

ボーダーコリーは牧羊犬として長い歴史があり、高い運動量を必要とします。1日1回の散歩だけでは物足りず、エネルギーを持て余してしまいます。悪戯のほとんどが運動不足から来ると言っても過言ではありません。

運動量の目安

年齢	必要な運動時間
子犬期	30分～1時間（軽い運動を中心に）
成犬期	1日2時間以上（散歩＋アクティブな遊び）
シニア期	30分程度（無理のない範囲で）

ただ歩くだけの散歩ではなく、ボール投げやフリスビーなど動きのある遊びを取り入れると効果的です。また、ドッグランで他の犬と遊ばせるのも良い刺激になります。

サークルや安全なスペースを活用する方法

家の中での悪戯を防ぐために、サークルやクレートを活用しましょう。サークルはボーダーコリーにとって「安心できる場所」として機能します。

サークルやクレートを使うメリット

• 悪戯できる範囲を制限できる
• 留守番中の安心感を与える
• しつけの一環として役立つ

ただし、長時間閉じ込めすぎるのは逆効果です。ボーダーコリーは運動量が必要なため、サークルを一時的な休憩場所として活用するのが理想的です。

ボーダーコリーに適した叱り方

感情的にならない冷静な対応がカギ

ボーダーコリーを叱るとき、感情的な対応は逆効果です。高い知能を持つため、叱るポイントがズレると混乱したり不安を感じたりすることがあります。

叱る際の基本的なルールは以下の通りです。

1. 悪戯をしている瞬間を見つけたらすぐに対処する

• 犬はその場で起きた行動しか理解しません。過去の行為を叱っても意味がありません。

1. 低い声で短い言葉を使う

• 「ダメ！」「ノー！」などの簡潔な言葉が効果的です。長々と話すと犬は混乱します。

1. 一貫性を持って対応する

• 行動を許す日と許さない日があると犬は混乱します。家族でルールを統一しましょう。

言葉だけで伝える？ボーダーコリーが理解しやすい叱り方

ボーダーコリーは音や表情に敏感なので、言葉＋ボディランゲージを組み合わせると理解しやすくなります。

例えば、悪戯を止めるときは次のように対応すると効果的です。

• 低い声で「ダメ！」と言う
• 視線を合わせて動きを止める
• 悪戯をやめたら褒めて再発を防ぐ

ただし、怒りすぎると逆に「怖がりやすい性格」に変わることもあります。ボーダーコリーは敏感な犬種なので、冷静で一貫性のある対応を心がけましょう。

悪戯の瞬間を捉えた叱り方とNG行為

悪戯をしている瞬間に叱るのが最も効果的です。タイミングが重要で、数秒遅れるだけでも犬は理由がわからなくなります。

NGな叱り方

NG行為	理由
過去の悪戯を叱る	犬は何を叱られているかわからない
叩いたり大声で怒鳴る	恐怖心を植え付ける可能性がある
名前を叱るときに使う	名前＝ネガティブな意味になりやすい

「名前＋叱る言葉」は避けましょう。 名前を呼ぶことが犬にとってネガティブな印象を与え、呼び戻しが効かなくなることがあります。

悪戯を繰り返させないトレーニング法

頭脳派のボーダーコリーには「問題解決型トレーニング」が効果的

ボーダーコリーは単純な繰り返しのトレーニングにはすぐ飽きてしまいます。そこで効果的なのが「問題解決型トレーニング」です。これは犬に考えさせ、正しい行動を導き出すトレーニング方法です。

具体的なトレーニング方法

1. おやつ探しトレーニング

• おやつを隠して「探せ！」のコマンドで見つけさせる遊びです。
• 成功したら必ず褒めてご褒美をあげます。

1. 複数の指示を組み合わせる

• 「お座り」→「伏せ」→「待て」のように連続指示を行い、正しくできたら報酬を与えます。
• 頭を使わせることで満足感が得られます。

1. 新しいトリックを教える

• スピン（その場で回る）やターゲットタッチ（手や物に鼻をつける）など、遊び感覚で取り組むと効果的です。

ルールを明確に！一貫性のあるしつけの大切さ

ボーダーコリーはルールをしっかり理解する能力がありますが、一貫性がないと混乱してしまいます。

一貫性を持つポイント

• 家族全員でルールを共有する
• 例：「ソファに上がるのはNG」「食事中は待てをさせる」など。
• 叱るときも褒めるときも一貫した言葉を使う
• 「ダメ」「いい子」などシンプルで統一した言葉を選びましょう。
• 成功体験を積ませる
• 犬はポジティブな経験を繰り返すことで、正しい行動を覚えます。

ご褒美を使った正しい行動の強化法

ご褒美はトレーニングの重要な要素です。悪戯を止めた直後に正しい行動を示したらすぐにご褒美を与えることで、犬は「この行動が正しい」と学びます。

ご褒美を使う際のポイント

• タイミングが重要
• 行動が終わってすぐにご褒美をあげましょう。数秒遅れるだけで効果が薄れます。
• ご褒美の種類を工夫する
• おやつだけでなく、遊びや声掛けもご褒美になります。
• 徐々にご褒美を減らす
• すべての成功にご褒美を与えるのではなく、最終的には褒め言葉だけで済むようにします。

ボーダーコリーのしつけを成功させるためのポイント

知的欲求を満たす「仕事」を与える

ボーダーコリーは牧羊犬として活躍してきた犬種のため、何か「仕事」を与えると満足感を得やすいです。単調な生活だとストレスが溜まり、悪戯につながることが多いので、脳と身体をバランスよく使う活動を取り入れましょう。

仕事のアイデア

仕事の内容	効果
物を運ぶ・片付けさせる	集中力を高め、達成感を与える
家族にメッセージを届けさせる	指示に従う能力が向上し、遊び感覚で楽しめる
障害物を使ったトレーニング	筋力と知能の両方を鍛える

アジリティ（障害物競技）やディスクドッグ（フリスビー）もおすすめです。犬と飼い主が一緒に楽しむことで、自然としつけの効果も高まります。

飼い主との絆を深めるコミュニケーション術

ボーダーコリーは飼い主とのコミュニケーションをとても大切にします。単なる命令のやり取りではなく、会話やスキンシップを通じた信頼関係の構築が不可欠です。

絆を深める方法

1. アイコンタクトを意識する

• 名前を呼んで目が合ったら優しく褒める。これを習慣にするだけで絆が深まります。

1. 毎日のブラッシングやマッサージ

• スキンシップは犬に安心感を与えます。特にボーダーコリーは触れ合いが大好きです。

1. 楽しい時間を共有する

• 散歩や遊びの中で一緒に笑顔になれる瞬間を増やしましょう。犬もその「楽しい感情」を覚えています。

忍耐強く継続することがカギ

ボーダーコリーのしつけは短期間で成果を求めるのではなく、長期的な視点で継続することが成功のポイントです。高い知能を持つ犬だからこそ、飼い主の行動パターンを敏感に察知します。

• しつけの基本を焦らずに繰り返す
• 成功したら必ず褒める
• 失敗しても気長に対応する

何度も繰り返す中で、ボーダーコリーは少しずつルールを理解していきます。愛情と忍耐を持って接することが、何より大切です。

よくある質問（Q&A）

知能が高いボーダーコリーは叱りすぎるとどうなる？

ボーダーコリーは非常に敏感な犬種なので、叱りすぎると自信を失いやすくなります。特に大声で怒鳴ったり過度に叱ると、「この人が怖い存在だ」と誤解してしまう可能性もあります。

叱る回数よりも褒める回数を増やすのが基本です。問題行動を減らすには、良い行動にフォーカスして正しい行動を強化しましょう。

留守番中のストレス対策は？

長時間の留守番はボーダーコリーにとって大きな負担です。ストレスを軽減するためには、次の工夫をしてみましょう。

1. 知育トイで頭を使わせる
2. 留守番前に十分な運動をさせる
3. BGMやテレビをつけて音を残す

これらを組み合わせると、犬が退屈せずに過ごせる環境が整います。

多頭飼いでしつけが難しい場合の工夫は？

多頭飼いの場合、犬同士が影響し合いしつけが難しくなることがあります。特にボーダーコリーは真似をする性質があるため、悪戯も連鎖することが…。

対策ポイント

• 1頭ずつトレーニングする時間を確保する
• リーダー犬をしっかりとしつける
• 個別対応と一貫性のあるルールを守る

これにより、犬同士が良い行動をお手本にするようになります。