犬の「耳が臭い」原因はコレだった！自宅でできる簡単ケア

犬の耳が臭くなるのは、単なる汚れが原因の場合もあれば、感染症やアレルギーなどが関係していることもあります。この記事では、耳が臭くなる原因と対処法、さらに自宅でできる簡単なケアについて詳しく説明します。

犬の耳が臭くなる主な原因とは？

犬の耳が臭くなる原因はさまざまです。耳垢の蓄積や耳ダニ、炎症などが代表的な要因ですが、それぞれ症状が異なるので正しく理解することが必要です。

耳垢がたまっている

耳垢がたまると、耳が湿っているために雑菌が繁殖しやすくなり、独特の臭いが発生します。特に垂れ耳の犬種や耳の中が蒸れやすい犬は注意が必要です。

耳垢が原因のときの特徴的なサイン

• 耳の内側が茶色や黒っぽい汚れで覆われている
• 酸っぱいような臭いがする

適切な耳掃除で改善することが多いですが、ひどい場合は病院で診てもらいましょう。

耳ダニによる感染の可能性

耳ダニは犬の耳に寄生し、かゆみや炎症を引き起こします。放置すると外耳炎や中耳炎の原因になるため、早めの対応が必要です。

耳ダニの特徴

• 黒いコーヒーの粉のような耳垢が出る
• 犬が耳をしきりにかゆがる

耳ダニの感染は他の犬からうつることが多いので、外出時に注意しましょう。

外耳炎・中耳炎の症状

外耳炎は耳の入り口付近で炎症が起きる病気で、中耳炎はさらに奥に進行した状態です。どちらも耳が臭くなる代表的な原因です。

主な症状

• 耳が赤く腫れている
• 頭を振ったり、耳を触るのを嫌がる
• 黄色っぽい膿が出ることもある

中耳炎は放置すると難聴になるリスクがあるため、早めに病院で診察を受けるようにしましょう。

アレルギーが原因の場合も

犬がアレルギー体質の場合、耳にも症状が出ることがあります。特に食物アレルギーや環境アレルギーがある犬は注意が必要です。

アレルギー性の耳の症状

• 耳が常に赤くただれている
• 耳垢が大量に出る
• 繰り返し耳が臭くなる

食事や生活環境を見直すことが大切です。

耳の異常サインを見逃さないために

耳が臭くなる以外にも、犬の耳の異常を示すサインはいくつかあります。これらのサインを早めに発見することで、深刻な病気を防ぐことができます。耳の状態を日頃からチェックする習慣をつけましょう。

耳の臭い以外にチェックするべき症状

耳のトラブルは臭い以外にも多くの症状を伴います。次のようなサインが見られたら、注意が必要です。

チェックすべき症状	考えられる原因
耳をしきりにかゆがる	耳ダニ、外耳炎、アレルギー
頭を頻繁に振る	外耳炎や中耳炎、異物混入
耳の中が赤く腫れている	外耳炎、中耳炎、アレルギー
黄色や茶色の耳垢が大量に出る	細菌・真菌感染、耳ダニ
耳を触ると痛がる	炎症が進行している可能性

これらの症状が見られた場合、早めに対処することで病気の悪化を防げます。

病院に行くべきタイミングは？

次のような場合は、自宅ケアではなく動物病院での診察が必要です。

1. 耳の腫れや痛みが強い
   耳を触ると強く嫌がったり、悲鳴をあげる場合は炎症が進行している可能性があります。
2. 耳から膿や血が出ている
   外耳炎が重症化したり、中耳炎が疑われます。放置すると聴力に影響が出ることもあるため注意が必要です。
3. 症状が繰り返し起こる
   一度治ったと思っても、すぐにまた耳が臭くなる場合は、アレルギーや慢性的な耳のトラブルが考えられます。根本的な原因を診断してもらいましょう。
4. 激しいかゆみや頭を振る行動が続く
   これは耳ダニや真菌感染が疑われるサインです。他の犬に感染するリスクもあるため早めの診察が必要です。

自宅でできる犬の耳ケア方法

犬の耳のケアは自宅でも行えますが、やり方を間違えるとかえって耳を傷つける可能性があります。ここでは正しい耳掃除の方法と、注意点について詳しく説明します。

耳を掃除するタイミングと注意点

耳掃除の頻度は犬によって異なりますが、基本は1～2週間に1回が目安です。耳が汚れているように見えても、過剰に掃除するのはNG。耳の中のバリア機能を損なってしまい、感染のリスクが高まります。

耳掃除が必要なタイミング

• 耳垢が見える範囲にたまっているとき
• 耳から少し臭いがする場合
• 水遊びやシャンプー後に耳が湿っている場合

一方で、次のような場合は耳掃除を避けてください。

耳掃除を避けるべき状態	理由
耳が赤く腫れている	炎症が悪化する可能性がある
耳から膿が出ている	感染症の疑いがあるため医師の診断が必要
痛みを強く感じている	中耳炎や鼓膜に異常があるかもしれない

必要な道具と正しい掃除方法

耳掃除には専用の道具を使うことで、犬の耳を安全にケアできます。以下の道具を準備しましょう。

道具名	用途・説明
犬用耳クリーナー	耳垢を柔らかくして取り除くための液体
コットンやガーゼ	耳クリーナーで浮き上がった汚れを拭き取る
ピンセット（必要な場合）	耳に絡んだ毛や異物を取り除くときに使用

正しい耳掃除手順

1. 耳クリーナーを耳の中に数滴たらす
   犬用耳クリーナーを耳の入り口に数滴たらし、耳の付け根を軽くマッサージします。これで耳垢が浮き上がります。
2. 犬が頭を振らせて汚れを浮き上がらせる
   自然に汚れが耳から出てくるので、無理に奥を掃除する必要はありません。
3. コットンやガーゼで耳の入り口を拭き取る
   耳の中を直接掃除せず、入り口部分だけを優しく拭き取ります。綿棒は使わない方が安全です。

掃除中に気を付けるべきこと

耳掃除は犬にとって嫌がることが多いので、リラックスできる環境で無理せず行いましょう。以下のポイントに注意してください。

• 無理に奥まで掃除しない
• 犬がリラックスしているときに行う
• 掃除が終わったらおやつや褒め言葉でご褒美をあげる

市販の耳ケアグッズを使ってみよう

耳のケアには市販の耳クリーナーや耳ケア商品が便利です。犬の体質や症状に合ったグッズを選ぶことが大切。ここではおすすめの商品をいくつか紹介します。

おすすめの犬用耳クリーナー

犬用耳クリーナーには液体タイプやジェルタイプなどさまざまな種類があります。それぞれの特徴を知って選びましょう。

商品タイプ	特徴	おすすめの犬
液体タイプ	耳の汚れをしっかり洗浄できる	耳垢が多い犬や外耳炎が心配な犬
ジェルタイプ	汚れを浮き上がらせつつ優しくケア	耳が敏感な犬や日常ケア用
ノズル付きスプレータイプ	使いやすく簡単にケアができる	初心者や小型犬向き

おすすめの市販耳クリーナー例

1. ゾイックイヤークレンジングローション

• 植物エキス配合で耳を優しく洗浄します。
• 刺激が少なく、敏感肌の犬にも使いやすい。

1. ビルバック エピオティック イヤークレンザー

• 医療現場でも使用される信頼のブランド。
• 抗菌効果が高く、外耳炎の予防に適しています。

1. オーガニックイヤークリーナー（ナチュラル成分配合）

• 合成化学物質不使用で、ナチュラル志向の方におすすめ。
• アロエベラやティーツリーオイルが主成分です。

ナチュラル成分の耳ケア商品

犬の肌はデリケートなので、添加物や強い化学成分が含まれていないナチュラルケア製品を選ぶのも良い方法です。特にアロエベラやハーブ系成分が配合されたものは、かゆみを抑えながら優しくケアできます。

ナチュラル成分のメリット

• 肌への負担が少ない
• 継続使用してもトラブルが起きにくい
• 香りが優しく、犬も嫌がりにくい

犬の耳を清潔に保つための日常習慣

犬の耳を清潔に保つためには、日常的なケアと健康チェックが大切です。耳掃除を頻繁にする必要はありませんが、耳の状態を確認する習慣をつければ早期発見につながります。さらに、食生活や生活環境の見直しも耳の健康に大きく影響します。

定期的な耳チェックのすすめ

耳掃除よりも大切なのは、耳の状態を日常的にチェックすることです。以下のポイントを習慣化しましょう。

チェック項目	確認する内容
耳の臭い	臭いが強くないか確認する
耳の内側の色	健康な耳はピンク色。赤みがあれば異常の可能性
耳垢の量と色	少量で薄茶色なら問題なし。黒や黄色は要注意
犬が耳をかゆがっていないか	頻繁に耳をかく・頭を振るなら病院へ相談

耳の状態を毎日軽く観察するだけでも十分です。何か異常があれば、すぐに対処できます。

食生活や環境を整えることも大切

耳の健康は食生活やアレルゲンの影響も受けます。特に食物アレルギーがある犬は、耳に炎症が現れることが多いです。環境や食事を見直して耳のトラブルを減らしましょう。

耳の健康を守るための食事ポイント

• オメガ3脂肪酸を含む魚油サプリメントを取り入れる
• 無添加のフードを選び、アレルゲンを避ける
• 腸内環境を整えるサプリメント（プロバイオティクス）が効果的

環境の見直しポイント

• 定期的に耳周りの毛をカットし、湿気を防ぐ
• 寝床やケージを清潔に保つ
• 夏場は特に湿気がたまらないよう室内の換気を心がける

こうした小さな工夫が耳トラブルの予防につながります。

まとめ：臭いに気づいたら早めのケアがポイント！

犬の耳が臭くなる原因は、耳垢の蓄積や耳ダニ、外耳炎、中耳炎、さらにはアレルギーまで多岐にわたります。臭いを放置すると深刻な病気につながる可能性があるため、早めに対処することが大切です。

まとめポイント

1. 耳が臭う原因を把握し、異常のサインを見逃さない
2. 定期的な耳チェックと自宅での簡単な耳ケアを習慣化する
3. 市販の耳ケアグッズを上手に活用し、犬に合ったケアを心がける

また、耳の異常が改善しない場合や強い臭いが続くときは、すぐに動物病院で診察を受けましょう。愛犬の健康を守るために、ちょっとした変化を見逃さずにケアを続けてくださいね。