
「うちの子も犬が怖くて泣いていました」小さなお子さんと犬との距離、どう縮める?
犬を家族に迎えたときのあのワクワクした気持ち、きっと皆さんも覚えているのではないでしょうか?
でも、いざ一緒に暮らし始めてみると……「子どもが犬を怖がって全然近づかない」「触ろうとすると泣き出してしまう」そんな困りごとに直面することもありますよね。
実は、わが家でも似たような経験がありました。
当時3歳だった娘が、私たちが迎えたばかりのトイプードルに対してとにかく警戒心いっぱい。
犬が少し近づくだけで「キャー!」と叫んで、私の後ろに隠れる始末。
その様子に「もしかして、このまま仲良くなれないんじゃ……」と不安になったのを今でもはっきり覚えています。
あなたも同じようなことで悩んでいませんか?
子どもと犬、それぞれにとって初めての“家族”という存在。
だからこそ、最初からうまくいかないのはむしろ自然なことなんです。
この記事では、子どもが犬を怖がるときに親ができる正しい対処法や、わが家で実際に試して効果のあったサポート法をご紹介していきます。
焦らなくて大丈夫。
一歩ずつ、やさしく歩み寄っていけば、きっとその距離は少しずつ縮まっていきますよ。
「犬が怖い」のはなぜ?子どもが犬を苦手に感じる理由とその背景
子どもが犬を怖がる理由には、年齢や性格、そのときの経験などがさまざまに関係しています。
「犬=かわいい存在」という大人の感覚とは違い、小さな子どもにとっては、“知らない生き物”というだけで十分に怖い対象になり得るのです。
子どもが犬を怖がる主な理由
理由 | 詳細 |
---|---|
🐾 大きな音や動きが怖い | 吠える声、急に動く足音、跳びつく仕草などが、予測できず驚かされてしまう |
🐾 過去の嫌な経験 | 以前、犬に吠えられた・追いかけられた・倒されそうになったなど |
🐾 未知への不安 | 「どう触っていいのかわからない」「噛まれたらどうしよう」など |
🐾 親や周囲の反応 | 無意識に親が犬に対して慎重すぎたり、「触っちゃダメ!」と言っていたりすること |
特に3〜5歳くらいの子どもは、“想像力”がどんどん育っていく時期。
その一方で、現実と想像の区別がつきづらく、「犬=怖い」というイメージがふくらみやすいんですね。
うちの娘の場合も、「ワンちゃんの声がうるさくて怖い」「歯があるから噛まれると思った」など、子どもなりの理由がいくつかありました。
一見小さなことに思えるかもしれませんが、本人にとってはとてもリアルで真剣な“恐怖”なんです。
思い当たる節はありますか?
また、子どもは大人と違って、犬の「表情」や「気持ち」が読み取りづらいこともあります。
私たちが「しっぽを振ってる=うれしい」と思っても、子どもからすると「何かバタバタしてる」「興奮してるように見える」といった印象になることも多いのです。
だからこそ、まずは「なぜ怖がっているのか」を無理に否定せず、ゆっくり見守ってあげることがとても大切。
“怖がっている”ことそのものを受け止めてあげることで、少しずつ子どもの心が落ち着き、変化が訪れます。
「娘と犬が仲良くなるまで」我が家で実践した4つのステップと安心サポート
「どうしたら子どもが犬を怖がらずに接するようになるの?」
これは私も当時、何度も検索したり、友人に相談したりしていたことでした。
ここでは、実際に私たち家族が取り組んで効果のあった対処法を、体験談を交えながらご紹介します。
焦らず、ゆっくり。
その気持ちを大切にしながら、試していただけたらうれしいです。
ステップ①「まずは見るだけ」から始める
最初にやったのは、「無理に触らせない」ということでした。
「ほら、怖くないから触ってごらん?」と誘いたくなる気持ちをグッと我慢して、まずは**一緒に“見るだけ”**に徹しました。
リビングで犬が遊んでいるのを、娘と少し離れた場所から観察する時間を作ったんです。
「あ、今しっぽ振ってるね」「おもちゃで遊んでるね」と、犬の行動を実況するような感じで話しかけながら。
それを続けているうちに、娘の中で「犬=得体の知れないもの」から「いつもそこにいる存在」へと少しずつ認識が変わっていきました。
ステップ② 絵本や動画で“楽しい存在”として再インプット
次に取り入れたのが、犬が主役の絵本やアニメです。
これが思いのほか効果的で、「絵本の中のわんちゃんはかわいいね」と娘の口から自然に出てくるようになりました。
お気に入りになったのは、やさしい表情の犬が主人公で、子どもと仲良く過ごすストーリーの絵本。
動画では、犬が赤ちゃんに寄り添っているような短い映像を一緒に見て、「ワンちゃんって優しいんだね」と話し合いました。
“怖い存在”から“優しくてかわいい存在”へとイメージを塗り替える作業は、とても大事なステップだと思います。
ステップ③ 「役割をあげる」ことで距離を縮める
ある日、娘に「おやつをわんちゃんにあげてみる?」と聞いてみました。
最初は不安そうでしたが、私と一緒にそっと差し出してみたところ、犬がぺろっと食べてくれて。
「わたしがあげたの!」と娘が少し誇らしげな顔をしていたのを、今でも覚えています。
その後も、
- ごはんのときにお皿を持ってくるお手伝い
- ブラッシングを“ママと一緒に”やってみる
- 名前を呼んでみる
といった**“できた!”を積み重ねる関わり**を意識的に増やしていきました。
もし同じ方法を試すとしたら、最初は必ず親が一緒に付き添って、安心できる状況を作ってあげてくださいね。
ステップ④ 子どものペースを尊重する
最終的に一番大事だったのは、「無理をさせないこと」でした。
一歩前進したと思っても、また少し後戻りする日もありました。
でも、それでいいんです。むしろ自然なことなんです。
娘が「今日はなでなでしない」と言った日は、「うん、いいよ。わんちゃんも待ってるよ」とだけ伝えました。
そのうち、娘から「今日ちょっとだけならいいよ」と言ってくれる日が増えて、気づけばソファで一緒に並んでテレビを見るまでに。
子どもの成長って、“自分のタイミング”が一番なんだなと、心から実感しました。
ごはんが心と行動に与える影響も見逃せない|犬の食事と子どもの安心感の関係
意外に思われるかもしれませんが、「犬が子どもに与える印象」と「犬の食生活」は実は密接に関わっているんです。
うちの愛犬の例を交えながら、少しお話させてくださいね。
食べものによって変わる「落ち着き」と「反応の仕方」
私たちが犬の食事を見直したのは、子どもとの関係に少しずつ変化が見え始めた頃でした。
それまでは、ちょっとした物音や来客で吠えたり、テンションが急に上がって飛びつくような行動が多かったんです。
でも、食事内容を見直し、栄養バランスを整えたフードに切り替えたことで、愛犬が驚くほど落ち着いたんです。
特に感じたのは、
- 無駄吠えが減った
- 子どもに対しての接し方が柔らかくなった
- 興奮から落ち着くまでの時間が短くなった
という変化でした。
犬も人間と同じで、食べたもので体調や気分が左右されるんだなぁと、改めて実感しました。
消化の良い食材・添加物控えめ・安心できる内容がカギ
では、どんなフードが落ち着きにつながるのか?
あくまで一例ですが、私が選ぶときに意識していたのは以下のようなポイントです。
チェックポイント | 理由 |
---|---|
消化に優しい素材 | 腸内環境が整うことで、ストレスも減少すると言われています |
添加物が少ない | 化学的な刺激が少ないほど、体も穏やかに保ちやすいです |
タンパク質が豊富で質が良い | 筋肉や脳の発達に欠かせず、活動も安定します |
オメガ3脂肪酸など脳の働きを支える栄養が入っている | 学習や集中、落ち着きの面でも期待できる成分です |
私自身は、いろんな種類のごはんを試して、「この子にはこれが合うな」と感じたものに落ち着きました。
もちろんすべての犬に当てはまるわけではないですが、“落ち着いた状態”を作ってあげる土台のひとつとして、食事はとても大事な要素だと感じています。
やっぱり、食べるもので体って変わりますよね。
あなたのわんちゃんは、今どんなごはんを食べていますか?
「うちの子、ちょっと興奮しやすいかも」「なかなか落ち着かない…」そんな場合には、ぜひ一度フードを見直してみるのも選択肢のひとつかもしれません。
子どもと犬の“距離”はきっと縮まる|親ができるサポートと心の余裕
子どもが犬を怖がる姿を見て、「どうしたらいいんだろう」と不安になるのは、ごく自然なことです。
でも、それは「失敗」でも「間違い」でもありません。
お子さんはお子さんなりに、愛犬も愛犬なりに、少しずつ“家族になっていく準備”をしている最中なのだと思います。
今回ご紹介したように、
- 無理に近づけず、まずは“見るだけ”から始める
- 絵本や動画で「犬=優しい存在」というイメージを育てる
- おやつをあげる、ブラッシングなどで小さな成功体験を重ねる
- 食事や環境を見直して、犬自身の落ち着きを促す
といった工夫を通して、お互いの“怖い”や“わからない”を少しずつ減らしていくことができます。
うちの娘も、最初は犬を見るだけで泣いてしまっていましたが、今では自分から「わんちゃん、ごはんまだ?」なんて聞いてくるようになりました。
その姿を見るたびに、「ゆっくりでよかったな」「焦らなくてよかったな」と心から思います。
だからどうか、焦らず、できることから少しずつ進めてみてください。
子どもも犬も、親であるあなたの“安心したまなざし”に何よりも安心するのです。
そして、もし途中でうまくいかない日があっても大丈夫。
それも家族としての自然なプロセスだと思って、肩の力を抜いていきましょうね。
👉 なお、すべての犬に共通するわけではありません。個体差がありますので、様子を見ながら無理のない範囲で試してくださいね。