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夏バテ気味の愛犬に、いま与えるべき栄養とは?

「ごはん、また残してる…」
「お散歩もすぐ帰りたがるし、なんだか元気ないなあ…」

そんなふうに、毎年夏になると愛犬の様子がガラッと変わってしまうこと、ありませんか?

うちのミニチュアダックス(名前はココと言います)も、まさにそうなんです。
普段は食いしん坊で、私がキッチンに立つとすぐにやってくるココなのに、梅雨明けあたりからごはんを残すようになり、冷房の部屋でもダラ〜っと寝てばかり。お腹を見せて「ぐで〜」っとしている姿に、思わず「大丈夫?」と心配になることも…。

でも病院に連れて行っても、明確な病気ではないと言われることが多い。
「夏バテでしょうね」と言われてホッとする反面、「じゃあどうしてあげたらいいの?」とモヤモヤしてしまうこと、ありますよね。

あなたも同じようなことで悩んでいませんか?

夏バテは、人間と同じようにワンちゃんにも起こります。
でも、体が小さくて言葉にできない分、飼い主さんが早めに気づいて、優しくサポートしてあげることがとっても大切なんです。

この記事では、夏バテ気味のワンちゃんに必要な「栄養」とその与え方を、わたし自身の体験談も交えながら、わかりやすくご紹介していきます。

「食べないから、仕方ないよね…」と諦める前に、できること、きっとありますよ。

― なぜ夏バテになるの?犬の体と気候の関係

ワンちゃんが夏に元気をなくしてしまう理由、それは犬の体の仕組みと夏の気候のギャップにあります。

まず大前提として、犬は人間のように汗をかいて体温調節をすることができません。
足の裏(肉球)と鼻など、ごく限られた部分しか汗腺がないため、「ハァハァ」と舌を出して呼吸することでしか熱を逃がせないのです。

さらに、鼻が短い犬種(パグやフレンチブルなど)や胴が長くて地面に近い犬種(ミニチュアダックスなど)は、地面の熱の影響を受けやすく、より夏バテしやすい傾向があります。

加えて、室内で冷房の効いた環境にいると、「外の暑さ」と「部屋の涼しさ」の温度差が大きくなり、自律神経が乱れやすくなってしまうんです。
これが、食欲不振・元気がない・眠ってばかりいるといった夏バテの典型的なサインとして現れます。

思い当たる節はありますか?

また、年齢を重ねてくると、代謝や消化機能も少しずつ落ちてきます。
若い頃は平気だった気温でも、シニア期に入ってくると体への負担が大きくなってくるんですね。

うちのココも、5〜6歳くらいまでは夏でも元気いっぱいだったのに、8歳を過ぎたあたりから、毎年この季節は「ちょっと心配だな…」と感じるようになりました。

つまり、夏バテは「体が弱いから」でも「甘えているから」でもなく、ちゃんとした体の反応なんです。
私たちがエアコンの効いた部屋で冷たいお茶を飲みたくなるように、ワンちゃんたちも季節に応じたサポートが必要なんですね。

では、そんな時にどんな栄養を意識してあげたらいいのか?
次はわたしの体験談も含めて、「今すぐできる対処法」をお伝えしていきますね。

― 「うちの子も食べなかった…」から始まった小さな工夫

ココが8歳になった年の夏。
いつも喜んで食べていたごはんを、3日連続で半分以上残すようになってしまったことがありました。
おやつや果物には反応するので、「これは完全に夏バテだな」と思い、何とかしてあげたい…といろいろ試したんです。

結論から言うと、無理に食べさせるよりも、”体にやさしくて、食べやすくて、栄養が補えるごはんに変える”ことで、驚くほど元気を取り戻しました。

では、実際に試して効果を感じた方法を、ステップ形式でまとめてみますね。

🍽【夏バテ気味の犬に試したごはんの工夫ステップ】

ステップ内容ポイント
温度を調整する冷たいままだと胃腸に負担。人肌程度に温めると香りが立って食欲も◎
水分をたっぷり食べ物から水分を摂れると、脱水予防にも。スープ仕立てやふやかしごはんに
トッピングをプラス無塩の鶏ささみ、かぼちゃ、すりおろしにんじんなど、自然な甘みで食いつきアップ
少量を回数分けて一度に食べきれない子は、朝夕だけでなく昼や夜食のミニごはんも活用
消化にやさしい素材へ高脂肪・高タンパクのごはんが負担になる子も。お粥状にしてみるのも◎

うちでは、鶏のささみを茹でたスープでカリカリをふやかし、そこにかぼちゃやキャベツを細かくして混ぜた「夏バテごはん」を数日続けたところ、ココがパクパク食べてくれるようになりました。

それと同時に、「食べた」という成功体験が気分を前向きにしてくれるのか、表情も明るくなってきたんですよね。

そして、1日だけでは変わらなくても、2日、3日と続けることで、明らかに元気が戻ってくるんです。

もし同じ方法を試すとしたら、
・量は控えめに
・温度は人肌程度に
・香りの出る食材(茹でた鶏や煮野菜)を活用して

「ごはん=うれしい」「食べると元気になれる」
そんなポジティブな経験を、愛犬に思い出させてあげてくださいね。

― 体を支えるのは、やっぱり「日々のごはん」

夏バテ気味の愛犬に元気を取り戻してもらうには、「何を食べるか」がとっても大事。
私自身も実感していますが、食事の内容を少し変えただけで、愛犬の調子が目に見えて変わることがあるんです。

特に夏場は、以下のような栄養素を意識してあげると、体の回復力や免疫力のサポートになりますよ。

☀️【夏バテ対策に意識したい栄養素とその働き】

栄養素働きおすすめの食材例(加熱・無添加が前提)
タンパク質筋肉・体力の維持に不可欠。特に高齢犬には重要鶏ささみ、白身魚、卵(よく加熱して)
ビタミンB群エネルギー代謝を助け、疲労回復に◎豚肉、レバー(少量)、玄米
カリウム体の水分バランスを整え、夏のだるさ対策にかぼちゃ、さつまいも、バナナ(少量)
ビタミンC抗酸化作用で免疫力アップブロッコリー、キャベツ、赤パプリカ
食物繊維腸内環境を整えて、消化吸収をサポートにんじん、きのこ、かぼちゃなど

特に印象的だったのは、水分たっぷりの「野菜スープごはん」に切り替えたときの変化です。

例えばこんなレシピをよく作っていました:

  • 鶏ささみとキャベツ、にんじんを弱火でコトコト煮込む
  • 冷ましてから、細かくほぐしたささみと一緒に野菜スープごとフードにかける
  • 水分を多めに残して、スープ状に

これだけで、カリカリだけでは食べてくれなかった日でも、ココがぺろっと完食してくれるようになりました。

また、冷たすぎる食べ物は避けるのが鉄則です。
「暑いから冷やした方がいいのかな?」と思ってしまいがちですが、犬の胃腸は冷たいものにとても敏感。
できれば常温か、人肌程度のぬるま湯くらいにしてあげましょう。

それからもうひとつ大事なこと。
それは、「食べる楽しさ」を失わせないことです。
好きな香り、食感、温かさ。
どれか一つでも「美味しい」と感じる要素があれば、それが回復のきっかけになるんですよね。

やっぱり、食べるもので体って変わりますよね。

あなたの愛犬が「もぐもぐ」食べている姿、最近見ましたか?
ちょっとした工夫で、またその元気な姿に出会えるかもしれません。

― 「ゆっくりでいいよ」その気持ちが、きっと伝わる

夏の暑さは、思っている以上に愛犬の体に負担をかけています。
でもそのサインはとてもささやかで、食べ残しや寝てばかりいるといった小さな変化から始まることが多いんですよね。

今回ご紹介したように、
・体にやさしい温かいごはん
・水分と一緒にとれる栄養
・香りや食感で楽しめる工夫

こういった少しの手間が、愛犬の元気を取り戻す第一歩になってくれます。
そして何より、飼い主さんの「食べてほしいな」「元気になってほしいな」という気持ちは、ちゃんと伝わると私は信じています。

焦らず、できることから少しずつ。

体調が良くなったり、また落ち込んだり…波があるのも夏バテの特徴です。
だからこそ、「昨日食べなかったけど、今日は少し食べてくれた」そんな小さな変化を大切にしてあげてくださいね。

うちのココも、夏の終わり頃にはまた「おかわりちょうだい!」と言わんばかりの顔でお皿を見上げてくれました。
その姿に、ほっと胸をなでおろしたあの日のことを、今でも覚えています。

あなたとあなたの大切なワンちゃんにも、そんな笑顔の瞬間が訪れますように。

👉 なお、すべての犬に共通するわけではありません。個体差がありますので、様子を見ながら無理のない範囲で試してくださいね。

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