
うちの子も、まさにそうでした。
普段はおっとりしていて、人懐っこいのに…
ピンポンが鳴った瞬間や、窓の外に誰かの気配がしたときに、急にスイッチが入ったようにワンワン吠え続けて。
ときには理由も分からず、夜中に天井を見上げて吠えることもありました。
「なにか訴えたいことがあるのかな…?」
「もしかして私、なにか大事なサインを見逃してるのかも…?」
そんな風に思っても、犬は言葉を話してくれないから、こちらが“気づくしかない”んですよね。
あなたも同じようなことで悩んでいませんか?
吠えるたびに「またか…」と落ち込んだり、ついイライラしてしまったり。
でも、吠えは犬からの“無言のメッセージ”かもしれないんです。
今回は、そんな「吠える」という行動の裏に隠されたサインを一緒に読み解きながら、どう向き合っていけばいいのかを、私自身の体験も交えてお話ししていきますね。
2. 原因・背景の解説
吠える行動の奥にある「心の声」とは?
犬が吠えるとき、それは単なる“騒音”ではありません。
私たちにとっては「うるさいな…」と思ってしまうことも、犬にとっては伝えたい何かがあるというサイン。
いわば、“言葉の代わり”にしている手段なんです。
では、どんなメッセージが込められているのでしょうか?
実は、犬が吠える理由はとても多岐にわたります。
以下の表に、主な理由とその背景をまとめてみました。
吠える理由 | 背景にある感情や状況 | よく見られるシチュエーション |
---|---|---|
警戒・不安 | 見知らぬ音や人に対する恐怖 | 宅配便、来客、外の物音 |
要求吠え | 遊びたい、ごはん、外に出たいなど | 飼い主に注目してほしいとき |
分離不安 | 一人になることへの不安や恐怖 | 留守番中、姿が見えなくなったとき |
ストレス | 退屈、運動不足、生活環境の変化など | 日常的に何度も吠える場合 |
興奮・喜び | 嬉しくて感情がコントロールできない | 散歩の前、おもちゃを見たとき |
こうして見ると、ただ「吠える」だけでも、伝えたいことの種類はさまざまなんですよね。
うちのダックスも、引っ越し後の数週間、外から聞こえるちょっとした足音にも敏感に反応しては吠えていました。
そのとき気づいたのは、「あ、この子、環境の変化にすごくナイーブなんだな…」ということ。
もしかすると、あなたのワンちゃんも、
「寂しいよ」「こわいよ」「もっと構って」
そんな風に、健気に気持ちを伝えているのかもしれません。
思い当たる節はありますか?
ついつい「ダメでしょ!」と叱ってしまいたくなりますが、
その前に、「なぜ吠えたのか?」という視点で一度見てみると、まったく違う景色が見えてくることがあります。
次のセクションでは、私が実際にやってみた“吠えの原因を探る方法”や、効果があった対処法をお話ししていきますね。
3. 体験談と対処法
うちのミニチュアダックス(名前はココと言います)は、元々少し神経質な性格でした。
家族にベッタリだけど、外の音や知らない人にはすぐビクッと反応してしまうタイプ。
そんなココが5歳を過ぎた頃、急に吠える頻度が増えたんです。
窓の外に人が通るたび、インターホンの音、エアコンの風音にまで…
最初は「年齢のせいかな?」「耳が敏感になったのかな?」と思ったのですが、
だんだんと“吠える理由”がパターン化していることに気づきました。
吠えの“パターン”を書き出してみる
まず最初にしたのは、「いつ・どこで・なにに対して吠えたか」をメモすることです。
メモした例:
日付 | 吠えたタイミング | 状況 | 私の対応 | その後の様子 |
---|---|---|---|---|
10/1 | 午後2時頃 | 宅配便が玄関に来た | 抱っこしてなだめた | 少し落ち着いたがまた吠えた |
10/2 | 夜8時 | 隣の部屋でひとりにした時 | ドアをガリガリ&吠える | 戻るとピタリと吠え止む |
10/3 | 午前10時 | 私がPC作業中、構わなかった | オモチャを持ってきて吠える | 遊ぶと落ち着く |
こうして記録していくと、
「ココは不安を感じたとき」「退屈なとき」「構ってほしいとき」に吠えているんだなとわかってきました。
もし同じ方法を試すとしたら、ノートでもスマホのメモでも大丈夫です。
まずは「観察」から始めてみること、本当におすすめです。
吠えの裏にある“気持ち”が、少しずつ見えてくるようになります。
私が実際に行った対処法
① 来客時の吠え対策:サインで予告&ポジティブに誘導
インターホンに吠えるのが特に多かったので、
「ピンポン=嬉しいことが起こる」という関連づけを地道に行いました。
やったこと:
- インターホンが鳴る→すぐにおやつを見せて「おすわり」
- 吠えずに待てたら、たっぷり褒めてご褒美
- 失敗しても叱らず、無言でスルー→成功したときだけご褒美
すると数週間で、「吠えるより、おやつの方がいいな」という感じで行動が変わってきたんです。
② ひとりで不安になる対策:安心できる場所づくり
分離不安が強かったので、部屋を離れるときは必ず
「すぐ戻るよ」と声をかけるようにしました。
加えて、安心グッズ(自分の匂いがついた服など)をクレートに入れておいたら、
少しずつ落ち着いてお留守番できるように。
③ 退屈による吠え:刺激のある“遊びタイム”を
吠える前兆として“ウロウロ落ち着きがない”様子があったので、
その時間帯は、知育おもちゃや宝探しゲームで頭と体をしっかり使うようにしました。
遊びの例:
- おやつをタオルにくるんで「探してごらん」
- 段ボール箱に穴をあけて、おやつを隠すゲーム
- コマンド遊び(おすわり→まて→ごほうび)
これだけでも、吠える頻度がぐっと減ったんです。
犬は“正解”を探しているわけではなく、
「あなたとつながっていたい」と願って行動していることが多いです。
だからこそ、叱るよりも、気持ちに寄り添う工夫がとても大切なんですね。
4. 栄養・食事の工夫
吠える原因が「ごはん」にあるなんて、思ってもみませんでした
正直に言うと、私も最初は「吠えるのと食事って関係あるの?」と思っていました。
でも、あるとき動物病院の先生にこんな風に言われたんです。
「人間と同じで、食べ物が精神面や行動にも影響すること、けっこうあるんですよ」って。
たとえば、私たちだって空腹だとイライラしたり、
甘いものを摂りすぎた日はなんとなく不安定になったりしますよね。
それと同じように、犬たちも「体に入れるもの」で、
心の安定感や落ち着きやすさが左右されることがあるんです。
こんな変化、思い当たりませんか?
私が気づいた“食事と吠えの関係”は、以下のような点でした。
気づきのポイント | 食事の状態 | 吠えとの関連性 |
---|---|---|
朝食を抜いた日 | 食べる時間がズレた | 午前中に落ち着きがなく、吠えやすくなる |
高カロリーなおやつが続いた | 脂質や糖質が多め | 興奮しやすくなり、声のトーンも強めに |
タンパク質が少ない食事 | 野菜中心になりすぎた | 元気がなく不安気な鳴き声が増える |
消化に負担のあるごはん | 下痢や便がゆるい | 体調不良から来る不機嫌・不安で吠える |
うちのココは、実は胃腸がちょっと弱いタイプで、
脂っこいものや消化の悪いおやつが続くと、
決まって夜に落ち着きがなくなり、訳もなく吠えたり、クンクン鳴いたりしていました。
我が家で実践した食事の工夫
① 朝ごはんは「しっかり・一定の時間に」
朝を抜くと午後のテンションに影響が出るので、
同じ時間に少量でもいいからしっかり食べることを意識しました。
② おやつは「内容とタイミング」を見直す
炭水化物が多いクッキー系のおやつよりも、
高タンパクで低脂肪の自然素材のものにシフト。
また、遊びの後やトレーニング後など、「理由があるとき」だけに限定。
③ 夜ごはんのあとは“リラックスできるもの”を
夜に興奮しすぎないように、消化のよい食材をメインにしたごはんを用意。
食後は暗めの部屋で静かに過ごすようにして、
「食べたら落ち着く」というルーティンをつくりました。
やっぱり、食べるもので体って変わりますよね。
そして体が整うと、心の余裕や落ち着きにもつながっていくんだなぁと実感しました。
あなたのワンちゃんの“食事の様子”はどうですか?
ちょっとした見直しが、思いがけない変化につながるかもしれませんよ。
まとめと読者へのメッセージ
「吠える」という行動の裏にある、小さな声に気づけたら
犬が吠えるたびに「困ったな…」「またか…」と感じてしまうのは、飼い主さんとしてごく自然なことです。
でも、その吠えのひとつひとつが、
「不安だよ」「うれしいよ」「かまってほしいよ」――
そんな小さなメッセージだと気づけたとき、
わたしたちの心の向き合い方も、少しずつ変わっていきます。
吠えをゼロにすることがゴールではありません。
大切なのは、「どうして吠えたのか?」に耳を傾けること。
そしてその子に合った対処法を、無理なく、少しずつ見つけていくことです。
焦らず、できることから少しずつ。
毎日の暮らしのなかで、吠えの頻度が減っていったり、
「今日は落ち着いていられたね」と感じられる日が、きっとやってきます。
うちのココも、いまではインターホンが鳴っても、
こちらをチラッと見るだけで落ち着いていられる日が増えました。
それは、何よりも「ちゃんと伝わってるんだよ」っていうサインだと感じています。
あなたのワンちゃんにも、きっと伝わります。
あなたが“見逃さずにいてくれる”その気持ちは、
言葉ではなくても、ちゃ〜んと届いていますからね。
これからも、あなたとワンちゃんの毎日が、
穏やかで、笑顔の多いものになりますように🍀
👉 なお、すべての犬に共通するわけではありません。個体差がありますので、様子を見ながら無理のない範囲で試してくださいね。