老犬になると様々な理由でご飯を残したり、食べてくれないことがあります。
食事は健康を維持する為に必要ですから、食べてくれないと不安になりますよね。
そのようなときは、食べやすいように工夫してあげたり、お腹に優しいご飯やドッグフードを与えてあげると、効果的です。
ここでは、食欲不振や、消化機能の衰えたワンちゃんのために、ご飯を食べさせる方法をお伝えしていきます。
お腹に優しいご飯の与え方
老犬には柔らかい食事が良いですね。歯や消化に優しいので、しっかり食べられます。
柔らかい食事って、例えばどんなものが良いですか?
うむ、茹でたイモやふやかしたドッグフードがええじゃろう。
食事やドッグフードにひと手間かけてあげることで、食欲が増進したり、食べやすくなります。
柔らかくしてあげる
老犬になると、歯の病気を抱えたり、口腔内にトラブルが発生して食べたくても食べられない状態になってしまうことがあります。
そのような時は、柔らかくて食べやすい食事や、ドッグフードをふやかしてあげましょう。
柔らかい食材は、茹でたイモ類や茹でた野菜などがお勧めです。
ドッグフードは、水やぬるま湯などでふやかすことで柔らかくすることができます。
食欲がない場合は、愛犬の好物の匂いのするスープや肉のゆで汁など、食欲のそそるつゆでフードをふやかしてあげると、食べてくれるようになります。
食事を温める
温かい食事は嗅覚を刺激して、食欲を増進させますよ。
冷蔵庫から出したご飯をそのままじゃダメなんですね。
うむ、少し温めて匂いを立たせるのがコツじゃな。
冷たい食餌やフードは、胃腸に刺激を与えてしまい、下痢の原因になります。
胃腸の弱ってくる老犬には、冷たい食べ物は控えましょう。
冷蔵庫に食事を保管している場合は、少し温めてあげてください。
食事を温めるだけで匂いが増し、食欲をそそるようになります。
老犬の場合は、嗅覚の衰えからくる食欲不振もあります。食事を温めて、美味しい匂いを感じさせてあげましょう。
温め方はレンジで少しチンしてあげます。(38〜39度くらいを目安に)
食べやすい高さに調整
食器の高さを調整することで、食べやすさが格段に向上します。
えー、そんなに違うんですね!
そうじゃ、特に老犬には大事なことじゃよ。
高齢犬の場合は、食べさせる姿勢にも気をつけてあげてください。
食器を床など、愛犬の足元に置いて食べさせてはいないでしょうか。
その場合、下を向いて食事をすることになってしまいます。
すると食道や胃の位置が口よりも上になり、重力により飲み込む力が余計に必要になってしまうのです。
また、前脚に重心がかかってしまい負担にもなります。
若い頃であればそれほど気にする必要の無いことでも、老犬には食事の食べやすさも大切なことです。
食べやすい高さに調節するには、食事台を用意してあげて、首を下に向けない位置にフードボールを置いてあげましょう。
食事のバリエーションを増やす
手作りご飯もたまには取り入れてみると良いですよ。
手作りって何を作ればいいんでしょう?
鶏肉や野菜を使った簡単な料理がええのう。
同じ食事が続くと飽きてしまうワンちゃんもいます。
そこで、バリエーションを増やしてあげることも重要です。
手作りご飯を取り入れる
市販のドッグフードだけでなく、時々手作りご飯を取り入れてみましょう。
手作りご飯は、愛犬の好みに合わせて食材を選ぶことができるため、食欲が増します。
手作りご飯の例
- 茹でた鶏肉と茹でた野菜
- サツマイモのピューレ
- ご飯と煮魚
サプリメントの活用
サプリメントで栄養バランスを整えるのも一つの手です。
どんなサプリメントが良いんですか?
ビタミンやミネラルを補うものが良いぞい。
栄養バランスを整えるために、サプリメントを活用することも考えてみましょう。
ビタミンやミネラルを補給することで、体調が改善し、食欲が増すことがあります。
運動で食欲増進
適度な運動は、食欲を増進させる効果があります。
老犬でも無理のない範囲で散歩や軽い運動をさせてあげることで、胃腸の働きが活発になります。
軽い散歩
毎日の軽い散歩を取り入れて、適度な運動をさせましょう。無理のないペースで、愛犬の体調に合わせた距離を歩かせてあげてください。
遊びの時間を設ける
家の中でも軽い遊びを取り入れることで、運動不足を解消できます。ボール遊びや軽い追いかけっこなどをして、楽しく運動させましょう。
お腹に優しいご飯の選び方
低脂肪・高繊維の食事を選びましょう。
それって具体的にはどんな食材ですか?
鶏胸肉やかぼちゃ、ニンジンがええのう。
老犬の消化機能をサポートするために、特にお腹に優しいご飯を選ぶことも大切です。
以下にいくつかのポイントを挙げます。
低脂肪・高繊維の食事
老犬には消化が難しい脂肪分を控え、消化を助ける高繊維の食事を与えることが重要です。
低脂肪・高繊維の食材の例
- 鶏胸肉(皮なし)
- かぼちゃ
- ニンジン
- オートミール
添加物の少ない食材
老犬には、添加物が少なく自然な食材を選ぶことが健康に良いです。
人工の保存料や着色料が含まれていないフードを選びましょう。
水分を多く含む食事
老犬は脱水症状になりやすいので、水分を多く含む食事を与えることが大切です。
ウェットフードやスープを加えた食事が適しています。
水分を多く含む食材の例
- 煮た魚
- 野菜スープ
- ヨーグルト(無糖)
鶏肉と野菜のスープ
材料
- 鶏胸肉(皮なし) 100g
- ニンジン 50g
- かぼちゃ 50g
- 水 300ml
作り方
- 鶏胸肉を一口大に切ります。
- ニンジンとかぼちゃを小さめの角切りにします。
- 鍋に水を入れ、鶏胸肉と野菜を加えて煮込みます。
- 材料が柔らかくなったら、火を止めて冷まし、愛犬に与えます。
サツマイモとヨーグルトのピューレ
材料
- サツマイモ 100g
- 無糖ヨーグルト 大さじ2
作り方
- サツマイモを皮をむいて一口大に切ります。
- サツマイモを茹でて柔らかくします。
- 柔らかくなったサツマイモを潰し、ヨーグルトを加えて混ぜます。
- ピューレ状になったら、冷まして愛犬に与えます。
獣医師と相談する
老犬の健康管理には、定期的な獣医師のチェックが欠かせません。
食事の内容や量、運動量などについても、獣医師と相談しながら進めることが大切です。
定期的な健康チェック
老犬は定期的に健康チェックを受けることで、早期に健康問題を発見し、適切な対処を行うことができます。
食事のアドバイス
獣医師は、愛犬の健康状態に基づいて、最適な食事のアドバイスをしてくれます。
特に消化不良やアレルギーがある場合は、獣医師と相談して適切な食事を選びましょう。
高齢犬の食欲増進のための工夫
高齢犬の食欲を増進するためには、いくつかの工夫が必要です。
これらの工夫を取り入れることで、食事の楽しさを感じさせ、健康維持をサポートできます。
食事時間を楽しいものにする
食事の時間を楽しませるために、以下のような工夫をしてみましょう。
食事を一緒に楽しむ
飼い主さんが一緒に食事をすることで、愛犬も安心して食事を楽しむことができます。
また、飼い主さんが美味しそうに食べる姿を見せることで、愛犬の食欲を刺激することができます。
食事の場所を工夫する
同じ場所で食事をしていると、飽きてしまうことがあります。
時々、食事の場所を変えてみることで、新鮮な気持ちで食事を楽しむことができます。
庭やベランダ、リビングなど、違う場所で食事を提供してみましょう。
食事の内容を工夫する
食事の内容を工夫することで、愛犬の食欲を増進させることができます。
トッピングを加える
普段の食事に、愛犬の好物をトッピングしてみましょう。
例えば、茹でた鶏肉の細切れやカッテージチーズを少量加えるだけで、食事の魅力が増します。
新しい食材を試す
時々、新しい食材を試してみるのも良いでしょう。
例えば、サーモンやかぼちゃなど、普段と違う食材を取り入れることで、食事に変化を持たせることができます。
食事の量と頻度
高齢犬には、一度に大量の食事を与えるのではなく、少量ずつ頻繁に与えることが効果的です。
少量頻回の食事
一度に多くの食事を与えると、消化不良を起こすことがあります。
少量ずつ、1日数回に分けて食事を与えることで、消化負担を軽減し、食事の楽しさを維持することができます。
食事の例
- 朝食
- 昼食
- 夕食
- 夜食
水分補給も忘れずに
老犬は脱水症状になりやすいので、食事と同様に水分補給も重要です。
常に新鮮な水を用意し、飲みやすい環境を整えてあげましょう。
老犬の健康維持のために
食事だけでなく、老犬の健康維持には総合的なケアが必要です。
定期的な運動
無理のない範囲での運動は、老犬の筋力維持やストレス解消に効果的です。
散歩や軽い遊びを取り入れて、毎日の運動を欠かさないようにしましょう。
ストレス管理
老犬は環境の変化や孤独に敏感です。
飼い主さんがそばにいて安心感を与えることや、落ち着いた環境を整えることで、ストレスを軽減させることができます。
定期的な健康チェック
老犬は定期的に健康チェックを受けましょう。
獣医さんにどのくらいの頻度で行けばいいですか?
うむ、少なくとも半年に一度は行くと良いぞい。
獣医師による定期的な健康チェックは、老犬の健康を維持するために欠かせません。
体重や歯の状態、皮膚のトラブルなど、細かくチェックしてもらいましょう。
高齢犬にお腹に優しいおやつの選び方
老犬にも、おやつを与えることは楽しみの一つです。
しかし、適切なおやつを選ぶことが重要です。ここでは、お腹に優しいおやつの選び方を紹介します。
消化しやすいおやつを選ぶ
高齢犬には、消化が容易なおやつを選びましょう。
消化が難しいおやつは胃腸に負担をかけることがあります。
おすすめのおやつ
- 茹でたささみ
- 茹でたカボチャ
- サツマイモのスライス
添加物の少ないおやつ
添加物が少なく、自然な成分で作られたおやつを選ぶことが大切です。
人工の保存料や着色料が含まれていないものを選びましょう。
天然素材のおやつの例
- 乾燥ささみ
- 無添加のドライフルーツ
- オーガニッククッキー
おやつの与え方
おやつの与え方にも工夫が必要です。
適量を守り、頻繁に与えすぎないようにしましょう。
適量を守る
- おやつは食事の補助として少量に留める
- 一日の総カロリーの10%以内に抑える
与えるタイミング
- 運動後やトレーニングのご褒美として
- 食事と食事の間に少量ずつ
高齢犬のケアに役立つアイテム
歯のケアアイテムやサポートハーネスが便利です。
そうなんですね、どこで買えるんですか?
ペットショップやネットで手に入るぞい。
老犬のケアをサポートするための便利なアイテムも取り入れてみましょう。
ここでは、いくつかのおすすめアイテムを紹介します。
歯のケアアイテム
老犬は歯のトラブルを抱えやすいです。
歯の健康を維持するためのアイテムを活用しましょう。
歯磨きシート
歯磨きシートは、簡単に歯の汚れを取ることができる便利なアイテムです。
定期的に使用することで、口腔内の健康を保つことができます。
デンタルガム
デンタルガムは、噛むことで歯石の形成を防ぐ効果があります。
ただし、硬すぎるものは避け、老犬の歯に優しい柔らかいタイプを選びましょう。
足腰をサポートするアイテム
老犬の足腰をサポートするアイテムも有用です。
関節の負担を軽減し、快適な生活を提供します。
サポートハーネス
サポートハーネスは、老犬の歩行を助けるためのアイテムです。
飼い主さんがサポートすることで、無理なく歩行ができるようになります。
滑り止めマット
家の中で滑りやすい床には、滑り止めマットを敷くことで、足腰の負担を軽減できます。
特に、フローリングの床などには効果的です。
快適な休息を提供するアイテム
老犬には快適な休息が必要です。休息をサポートするアイテムを取り入れてみましょう。
メモリーフォームのベッド
メモリーフォームのベッドは、老犬の体をしっかりサポートし、快適な休息を提供します。
特に関節に優しい素材でできているものを選びましょう。
ブランケット
柔らかく温かいブランケットは、老犬に安心感を与えます。
特に寒い季節には、体温を保つために役立ちます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、高齢犬にお腹に優しいご飯やおやつの選び方、食欲を増進させるための工夫、そしてケアに役立つアイテムについて詳しくお伝えしました。
老犬が健康で快適に過ごせるように、食事の内容や与え方、環境の整備を工夫してみてください。
特に、食事を柔らかくしたり、匂いをつけて食欲をそそるようにしたり、適切な食材を選ぶことが重要です。
また、定期的に獣医師と相談しながら、愛犬の健康をサポートしていくことも忘れないでください。
さらに、手作りご飯やサプリメント、適度な運動を取り入れることで、老犬の健康を維持し、食欲を増進させることができます。
毎日のケアを楽しみながら、愛犬との時間を大切に過ごしていきましょう。
あなたの愛情が、愛犬の健康と幸せを支えるのです^^
愛犬が健康で元気に過ごせるように、今回紹介した方法を参考にしていただければ幸いです。