
うちのキャバリア(名前はルル)も、ある日突然、よだれがポタ…ポタ…と止まらなくなったことがあるんです。
いつもは嬉しいときや、ごはんの匂いがするときに少し口元が濡れる程度だったのに、その日は一日中、フローリングにぽつぽつと水玉模様ができるほどでした。
「え?なにこれ、どうしたの…?」
最初はあまり深く考えず、「あら〜、今日はご機嫌なのかな?」なんて思っていたのですが、よく見るとルルの表情が少し曇っていて、なんだか口元を気にしているような仕草も…。
あなたも同じようなことで悩んでいませんか?
「喜んでるだけならいいけど、なんか変かも…」って、ちょっとした変化に気づいたときのあの“ざわざわ”する感じ。
犬のよだれは“嬉しい気持ちのサイン”でもありますが、それだけじゃない場合もあるんです。
気づいてあげられるのは、毎日いっしょに過ごしているあなたにしかできないこと。この記事では、よだれが増えた背景にあるさまざまな可能性や、対処法について、私の経験も交えながら一緒に見ていきたいと思います。
「犬のよだれが増える本当の理由」〜ただの喜びサインじゃないかもしれない
よだれが多くなると、「嬉しくて?」「お腹すいたのかな?」と軽く考えがちですが、実は身体や心の不調が隠れているケースもあるんです。
ここでは、よだれが増える主な原因をわかりやすく整理してみますね。
🧾 よだれが増える主な原因一覧
原因のカテゴリ | 具体的な要因 | 特徴・サイン |
---|---|---|
口の中のトラブル | 歯周病・口内炎・歯がぐらついている | 食べにくそうにする、口元を気にする |
異物や刺激 | 何かを噛んで口の中を傷つけた、異物を飲み込んだ | 急によだれ、くしゃみや咳をすることも |
消化器の不調 | 胃炎・吐き気・食べ過ぎ | よだれ+食欲不振や嘔吐など |
熱中症や脱水 | 暑さによる体温調節 | ハアハアと呼吸が荒くなり、だらだらとよだれ |
ストレスや不安 | 雷、留守番、知らない人・犬への緊張 | 落ち着きがなくなり、口元が濡れていることが多い |
神経や脳の異常 | てんかん発作の前兆など | ぼーっとする、目がうつろ、足取りがふらつく |
どうでしょう?思い当たる節はありますか?
私の子も以前、「おやつの骨を噛んだあとから、急によだれが増えた」ということがありました。動物病院で診てもらったら、奥歯に小さな傷がついていたんです。見た目では全然わからなかったのに、痛みでよだれが止まらなくなっていたんですね。
もちろん、嬉しいときやごはん前のよだれはごく自然なものです。でも、
「いつもより量が多い」「時間帯に関係なくポタポタ出る」「他の症状もある」
そんなときは、体の中からの小さなサインかもしれません。
愛犬のよだれ、なんとなく放っておかずに、まずはどんなときに増えているのか観察することが大切です。
「うちの子のよだれが止まらない…」実体験から学んだ対処法とその手順
数年前のある夏の日、うちのルル(キャバリア♀)が、いつもより口元をペロペロ舐めたり、床に小さなよだれの水たまりを残すようになりました。
「なんかおかしいな…」と思って注意して見てみると、どうも片側の口元だけが濡れていて、いつもより元気がないような感じ。
ふだんは食いしん坊で元気いっぱいのルルが、ごはんを食べるときもどこかモソモソしていたので、すぐにかかりつけの獣医さんに相談しました。
診断の結果は、歯の間に小さな木の破片が刺さっていたことが原因でした。どうやら、庭で遊んでいたときに木の枝をガジガジしてしまい、そのときに傷ついたようなんです。
これがきっかけで、我が家では次のような「よだれチェック&対処ルーティン」を取り入れるようになりました。
🐾 よだれが増えたときのチェック&対処ステップ
① まずは「よだれのタイミング」をメモする
- いつ、どんなときによだれが出るか?
- 食後?運動後?それとも寝ているとき?
- 左右どちらの口からか?
→ 記録をつけることで、異常の兆候に早く気づけるようになります。
② 口の中を静かにチェックする
- ライトを当てて、歯ぐきや舌、上顎に異常がないか観察
- 出血や腫れ、白いできものなどがないか確認
→ 無理に開けようとせず、できなければ動物病院での診察をおすすめします。
③ 周囲の物を見直す
- 最近与えたおやつや噛むおもちゃは?
- 落ちていたもの、口にしそうなものはなかったか?
→ 異物誤飲の可能性がないか、生活環境を振り返ってみてください。
④ ストレスや不安が関係していないか考える
- お留守番が長引いていないか?
- 引っ越しや環境の変化がなかったか?
→ 心の不安からくるよだれも意外と多いんです。
⑤ 2日以上続いたら病院へ
- よだれが「慢性的に出続けている」場合は、自己判断せず受診を
→ 早期発見が、愛犬の健康と安心につながります。
もし同じ方法を試すとしたら、
まずは「観察」と「記録」から始めてみるのがおすすめです。
小さな変化も記録しておくことで、獣医さんへの説明もとてもスムーズになりますよ。
私自身、「なんとなく元気がない」「ちょっといつもと違う」そんな“飼い主の勘”が、結果的に早期対応につながったと感じています。
あなたのその“気づき”は、何よりも尊いものです。
「ごはんで変わる犬のよだれ事情」〜体の中から整える食事の工夫
私がルルのよだれのことで悩んでいたとき、動物病院の先生にこんなことを言われたんです。
「口のトラブルや胃腸の不調は、食べているものとも深く関係していますよ。」
最初は「え?ごはんのせいなの?」と驚きましたが、思い返してみると、その頃は少し“おやつ多め”で、“ドライフードだけで栄養バランスも偏り気味”だったなと反省しました。
🍽️ 食事の改善でよだれの量が落ち着いた体験
ルルの場合、以下のような工夫を取り入れてみたところ、数日でよだれの量が落ち着いたんです。
🌿 ステップ①:添加物の少ないシンプルな食事に切り替える
- 香料・保存料が多い加工フードを控える
- 原材料が明確なフードを選ぶ
→ 刺激の強い成分は、口内や胃腸への負担になることもあります。
🐟 ステップ②:消化しやすいタンパク源に変更
- 脂っこい肉より、魚やささみベースのものへ
- 胃にやさしい食材にすると吐き気が減ることも
→ 消化器系が弱い子は、こうした見直しが効果的です。
🥕 ステップ③:手作りトッピングをプラス
- やわらかく煮た野菜(にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー)などを少量
- おなかを整える食物繊維を意識
→ 胃の働きが整うと、よだれも落ち着きやすくなります。
💧 ステップ④:水分をしっかりとらせる
- ウェットフードや、ぬるま湯でふやかしたごはんで水分アップ
- 夏場は特に意識して水分補給を
→ 口の乾燥や胃酸の刺激をやわらげる効果があります。
やっぱり、食べるもので体って変わりますよね。
よだれって“消化器からのSOS”でもあるので、口だけじゃなく内臓の調子も見直すサインになることがあるんです。
あなたのわんちゃんのごはん、最近ちょっと偏っていたりしませんか?
「昔から同じフードだから安心」と思っていても、年齢や体調によって合わなくなってくることもあるんですよ。
「よだれ=ごはんの喜び」と思っていたものが、実はちょっとした体の不調のサインだった…。
そんなこともあるからこそ、ごはんの内容を“体調のバロメーター”として見直してみることは、とても大切だと感じています。
「愛犬のよだれ、気づいてあげる優しさが一番のケア」〜焦らずできることから始めましょう
犬のよだれが増えると、「なんでだろう?」「何か悪い病気じゃないかな…」と不安になりますよね。
私も同じように、目の前でポタポタ垂れるルルのよだれを見て、心がざわついたことを今でも覚えています。
でも、そうやって**小さな変化に気づいてあげられること自体が、すでに愛情いっぱいの“最高のケア”**なんです。
愛犬は言葉で不調を伝えることができません。だからこそ、あなたの“いつもと違うかも”という気づきが、とても大切なサインの受け止め方になるんです。
焦らず、できることから少しずつ。
観察して、メモして、食事を見直して、気になるときには獣医さんに相談する。
どれも特別なことではありませんが、その積み重ねが、きっと愛犬の「元気」に繋がっていきます。
もしこの記事を読んで、「うちの子も少し気になるかも…」と感じたら、
どうか自分を責めたり、「もっと早く気づけば…」なんて思わないでくださいね。
今日この瞬間から気づいてあげた、それだけで十分すばらしいことですから。
👉 なお、すべての犬に共通するわけではありません。個体差がありますので、様子を見ながら無理のない範囲で試してくださいね。